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「あいつら何者なんですかね‥父さんが‥どれほど真剣に刀と向き合って来たか‥‥知ってるんですかね‥くそ‥なんで全部‥ッなんで‥。」
「‥っ奴らに‥父さんの‥信念を分からせる‥ッ俺が‥‥俺が殺らないと。」
『カグラバチ』六平チヒロの言葉です。
現在、JUMPにおいて、最も期待されている作品『カグラバチ』。
平成後期からのヒーロー達は、地に足がつくようなヒーローになってきています。
自らの夢や目標の為に、行動するのではなく『呪術廻戦』『SAKAMOTO DAYS』の様にそうせざるを得ない状況の中に置かれる、若しくは『カグラバチ』の様に復讐の為に動く、そして、その過程の中で結果的に人々を救う事もあるという様な世界観です。
「山」は、歴史上、霊的な目覚めや人が成長をする比喩にも使われてきました。
また「山」は、麓（ふもと）から見上げると、全く乗り越えられる気がしません。
その為、大きな困難の比喩にも使われてきました。
「山」は、私達に、自分が持つ能力を最大限に発揮する為にはどうすればいいのかと、私達が内に秘めた知恵を与えてくれる存在でもあります。
あなたにとっての「山」は、何でしょうか？
抱えている問題が、酷い状況によって起こされたものである時、実はそれは状況が悪いのではなく、あなたの根本的な人生が原因である事が多いです。
抱えている問題が、いつも起こるものである時、実はそれは自分という現実が原因です。
「山に直面する」と表現をすると「苦難に直面する」事であると思ってしまいます。
しかし、実際は「山」は、いつもあなたの人生にあったのです。
何年も、何十年も、自分の中に溜め込んだ小さなトラウマが、長年掛けて積み重なって出来たものなのです。
自然は、複数の気候帯が交わる境目の部分が、最も繁殖力に富み、拡大する力を持ちます。
人も、同じです。
居心地の良い場所から一旦外に出て、自分で考え行動するしかない状態になった時に、ようやく変わる事が出来るのです。
あなたに、大きな問題が起こる時は、突破口の前にやってくる転換点に過ぎません。
喩えるなら、星が大爆発を起こし、超新星へと変化を遂げる前の瞬間です。
地面が二方向からぶつかり合って「山」が生まれるように、あなたの邪魔をしている「山」も、矛盾する事が同時に存在している事で生まれています。
あなたの「山」は、あなたに向かって、あなたの中にある2つの部分を、調和させるように求めているのです。
それは「意識」と「無意識」、つまり、自分が何を求めているのかを自覚している部分と、それなのに自分を抑えつけてしまうのか、自分でも理解出来ない部分です。
人の存在意義ー私は、人は成長する為に存在するものであると考えています。
動物も植物も成長し子孫を残し、DNAは特定の鎖を取り除きながら新しい鎖を生み出すように進化し、宇宙は永遠に外へと拡大し続けています。
もし、自分の問題や悩みを「触媒（しょくばい）」と捉える事が出来るのなら、どのような問題や悩みも、自身の成長に繋げる事が出来ます。
その為には、森なら山火事、火山なら噴火、星なら崩壊が必要です。
人であれば、本当の意味で成長や変化をするには、他に選択肢がない状況にまで追い込まれる必要があります。
目の前に「山」が立ちはだかった時、あなたは、自分のどこかがおかしいのではないかと感じるかもしれません。
しかし、そもそも自然界に完全なもの等、存在していません。
完全ではないからこそ、成長する事も、変化する事も出来るのです。
失敗や過ち・欠点がなければ、何も成長出来ず、何も変わらないのです。
不完全であるという事実は、失敗した証でも、あなたを否定するものでもありません。
自由になる為、なりたい自分になる為の、ただ1つの道は、「山」と向き合う事です。
目の前に「山」が立ちはだかっている理由は、あなたが抱えている傷を見せてくれる事にあります。
その傷を見る事は、最初は苦痛が伴う事でしょう。
しかし、その傷と向き合わないと、その傷は、数年後、否、数十年後に複利により何倍、否、何十倍もの傷となり、あなたの人生の前に立ちはだかります。
その傷は、あなたの進む道を示してくれ、その道は、あなたの運命を示してくれます。