「左利きは、早いうちに矯正した方がいいんじゃないかと思って…。」
「いや、そんな事ないって…。」
「うちでは、昔からそうしてるしねぇ…。」
「…あの、でもすみません。それだけは…少しでも人と違うものを持っているというのは、きっとこの子の力になるので…。他の事には、口を出しませんから…。」
『ハイキュー』若利君母と祖母、そして婿養子であった父の会話です。
今朝のドル円相場は1ドル140円という24年振りの円安を記録し、物価高は上昇しているにも関わらず、30年以上給与が上がらない状態が続いています。
また、すかいらーくは100店の閉店、H&M・GAP・ZARA等の閉店も相次ぎ、2021年の売り上げはピーク時の2015年の売り上げから半減しており、原宿の象徴の1つであったH&M原宿店も8月2日に閉店しました。
私の会社の周辺でも、最近数カ月で、からあげ店、高級食パン店、餃子屋等、閉店が相次いでいます。
世界からみると、日本は終わった国なのでしょうか?
2009年ロンドンを歩いていると、50mごとにスタバがある事に驚きました。
日本から遠く離れたロンドンでも、スタバの味は変わらない事を感じ、安心した事を記憶しています。
私は、普段スタバには、ほとんど行きません。
正直、スタバのコーヒーが美味しいと感じた事がないからです。
しかし、スタバの店員の接客と、くつろげる空間は、とても素敵であると感じています。
その為、地方に旅行等に行った時には、礼節に欠く店員と関わる事により気分を害するリスクを回避する為、スタバを利用する事が多いです。
スタバであれば、どの店舗においても、良質な接客とくつろげる空間を期待出来るからです。
仮に、スタバがコンビニのコーヒーのように価格で勝負したら、スタバがコンビニに勝つ事は出来ません。
スタバは、店員の良質な接客とくつろげる空間という価格以外の価値をお客様に提供する事で、競争が激しいカフェ業界を生き残ってきました。
ロンドンのスタバは、ほとんどがテイクアウト専門でした。
そして、店員も日本人のように笑顔で接客等しません。
つまり、日本のスタバが提供しているような良質な接客も、くつろげる空間もないのです。
ここに、日本の会社が生き残っていくヒントがあるように思います。
若利君父の言葉通り、少しでも人と違うものを持っているという事は、あなたやあなたの会社の力になります。
日本人は、人と違うものを否定するマインドを持っている人が多いです。
戦後何もない状態から、皆が同じような会社で働き、皆が同じだけ給料が上がり、価値観の変化も少ない時代には、皆と同じ事に価値があったかもしれません。
しかし、成長が鈍化し、給料が上がらず、価値観の変化が著しい時代には、皆と同じ事には価値がありません。
あなたが人と違う事は、何ですか?
私は、あなたの違いを肯定します。