アーセナルVSアストンヴィラの試合において、グリーリッシュとバークリーが、ペナルティの角で、あえて遊ぶかのようにゆっくりとパス交換をしていました。
スピードが重視されている現代フットボールにおいては、あまり見なくなったシーンです。
あえて遅らせることで、相手に戸惑いを作り、飛び込んだら抜かれるという気持ちにさせることで、相手は不用意にボールを取りに来なくなります。
ここで、心理的優越を獲得することが出来、この優越は試合中常に続き、その次にあたる試合まで継続させることが出来ます。
また、ボールから離れているゴール付近にいるディフェンダーもどうすればいいのかと迷いが生じます。
ここで、仲間がボールで遊んでいる選手を信じて、動きをつけることが出来れば、かなりの確率で相手のディフェンスを崩すことが出来ます。
常に怒ったような表情でフットボールをしているバークリーも、自らの居場所を見つけたかのように楽しそうにプレイしており、こちらも嬉しくなります。
さらに、近年ではあまり見かけなくなったソックスをルイコスタのように短く履くグリーリッシュのような選手が、イングランドから出てくることにも時代の流れを感じます。
スピード重視の現代フットボールだからこそ、あえて遅らせることが出来る選手の価値は、高まります。