「あなたが青く見えるのなら、りんごも、うさぎの体も、青くていいんだよ。」
『ブルーピリオド』森先輩の言葉です。
あなたは、何色が好きですか?
では、色は、何種類あると思いますか?
答えは、16,770,000色です。
色名は、大きく3つに分けられます。
①桜色・ピーチ等、物の名前からつけられた色名
②茜色・コバルトブルー等、染料・顔料、その原料になった植物・動物等の名前からつけられた色名
③団十郎茶・ワインレッド等、商品価値を高める為に人の名前や地名・外来語等からつけられた色名
「赤ちゃん」の赤は、色の赤と関係があるのでしょうか?
生まれてすぐの乳児は、皮膚の厚さが、大人の半分程度です。
その為、血管が透けて、皮膚が赤く見えます。
この事より「赤ちゃん」と呼ばれるようになりました。
また、赤は「赤ちゃん」が、最初に認識出来る色でもあります。
赤にも、様々な種類の赤があります。
「朱色(しゅいろ)」「紅色(べにいろ)」「茜色(あかねいろ)」「ルビーレッド」「スカーレット」「チェリー」「ローズ」等、知っている、若しくは、聞いた事がある赤だけでも、これだけの種類があります。
赤は、日の出の明るくなる様を意味する「明かし(あかし)」が語源です。
「大」と「火」を組み合わせて出来た漢字の「赤」は、大きく燃え上がる火の色を表しています。
赤は、太陽や炎を連想させ、赤に囲まれると、体感温度が2~3℃上がるという実験データもあります。
赤は、人の目を引き付け「誘目性」が高い事から、禁止行為を伝える為の道路標識や信号機・消火器等に用いられます。
赤は、アメリカ大統領が強いリーダシップを印象づけたい時に、着用するネクタイの色でもあります。
赤は、交感神経に働きかけ、活力・興奮・情熱等の強いエネルギーを心身に与えます。
その為、積極的なリーダータイプの人に好まれる傾向があります。
マクドナルドやケンタッキー等、ファストフード店では、赤を使う店が多いのは何故でしょうか?
赤を始めとする暖色を使った環境は、交感神経に働きかけ、エネルギー代謝を盛んにします。
その為、1時間経過したように感じても、実際は40分しか経過していない等、お店の回転率を上げる為に、最適な色とされています。
これに加え、食欲増進の効果もあり、赤は、飲食店との相性が良い色なのです。
セールやバーゲン等の値札が、赤い理由は何故でしょうか?
赤には、購買意欲を掻き立てる効果があります。
カラーマーケティングの研究では、値札に赤を使った場合と、赤を使わない場合とで、売上が20%も違ったという結果が出ています。
この為、赤は「購買色」とも呼ばれています。
「朱色」は、古代の日本や中国にいて、数ある赤の中でも最上の色とされてきました。
「朱色」は、硫化水銀が原料の黄みを帯びた赤い顔料の色です。
色名は、水銀と硫黄を加熱昇華させて作られた人造朱の銀朱が由来とされています。
神社の鳥居に「朱色」が多いのは、何故でしょうか?
「朱色」は、古代より、悪霊や災厄を払う力を持つと信じられてきた為です。
稲荷神社において「朱色」は、稲荷大神から給わる「豊穣」を意味します。
朱肉という言葉からも想像出来るように、印鑑にも「朱色」が使われます。
水銀から作られる「朱色」は、水に強く、年月が経っても、色が褪せにくいです。
中国が「宋」の時代、朱肉の原型となる印泥(いんでい)が使われるようになり、日本に伝わった奈良時代に押された印影は、いまだに鮮やかな「朱色」を留めています。
「紅色」は、平安時代の人々が憧れた、花を使用して染色した高価な赤です。
「紅色」と聞いて、思い浮かぶものは、何でしょうか?
私は「カッコいいとは、こういうことさ。」『紅の豚』を思い浮かべます。
「紅」は、中国の「呉」から伝わった「藍のような染料」という意味の「呉愛(くれあい)」が色名の由来です。
あでやかな「紅色」は、日本においても、平安時代から人気がありました。
紅花染めは、非常に高価で、濃く染めるには、何度も染め重ねる事が必要でした。
江戸時代においては、濃染(こぞめ)は「禁色」とされ、高貴な身分の人のみが着用出来た憧れの色でした。
「世界一の色とは、自分に似合う色の事である。」
ココ・シャネルの言葉です。
世界は、色で溢れています。
あなたが見える世界を、何色で彩どるのかは、あなたの自由です。
あなたの今日は、何色に輝いていますか?