あなたの強さは、あなたの弱さから生まれる

 

 「…なるほどね。コロンブスの卵か。」

 「た…卵?」

 「神代睦月の武器は1on1。その強さに疑いはない。だが、チームでプレイした経験が少なすぎる為に、奴にとってのバスケは、相手・自分・ゴールのみ、つまり仲間(チームメイト)が不在だった。」

 「…だから、それのどこが卵だって…。」

 「…そう。ここからが本題だ。神代は、ボールを持てば仕掛ける。ゴールの方向だけを見る。その特性を小峰は逆手に取ったんだ。」

 「まさか…?」

 「そうだ。神代の視線の先に、自分が入り、パスを出させた。俺はここにいるぞと。…小峰がきっかけを与えたことで、神代の弱さと思われた部分は、意外性へと進化した。…そうだ。そして、それは神代だけじゃない。久保も、魚谷も、後藤も、黒原も、プレイのなかで新たな可能性を引き出されている。そう…コート上の監督である小嶺望海によってー。」

 『SECOND BREAK』大木戸とそのチームメイトの会話です。

 

 

 勉強でも、スポーツでも、仕事でも、そして、人生でも、あなたの強みは最初は強みとして輝きます。

 しかし、その強みは必ず、どこかの場面であなたの弱みとして、あなたの前に立ちふさがります。

 強さと弱さは、表裏一体だからです。

 

 そして、その弱さを、意外性という形に進化させ、再び強みに変えていく為に必要なのは、他者の助けです。

 壁にぶつかり困っている友人や仕事仲間、家族がいたら、その弱みを意外性という形で進化させる事は出来ないかを考え、行動してみましょう。