いきなりキングは、取れねェだろうよい

 

 「倒れねェ‥やっぱる噂通りの能力を?」

 「自然系(ロギア)より、さらに希少。動物系(ゾオン)幻獣種。不死鳥マルコ。」

 『ONEPIECE』マルコに相対した海軍と黄猿の言葉です。

 

 

  幸運=(行動×多様+洞察)×回復

 現在の運の方程式です。

 上記の方程式の中で、私が最も大切であると考えているのが「回復」です。

 

 私達が運を掴もうと思ったら、その過程で必ず逆境に遭遇します。

 幸運の発生率を上げる為には、行動の量を増やす事が不可欠であり、行動の量を増やせば、自ずと不運の量も増えていくからです。

 新たな友人との出逢いは常に不和の可能性を含み、新たな取引先との出逢いは常に裏切りの可能性を含み、新たな勉強は3日坊主で終わる可能性が高く、起業すれど事業が立ちいかなくなるケースが殆どです。

 

 嫌な事が多い・失敗が多い・裏切られる事が多い。

 そのように感じている方も、多いのではないでしょうか?

 でも、大丈夫。そのように感じているという事は、あなたの行動の量が多い証です。

 短期的に見たら辛いものの、長期的に見たら、必ず、あなたの元に幸運が訪れます。

 そして、その幸運が訪れるまで行動の量を保ち続ける為に必要となるのが「回復力」です。

 

 幸運と不運はコインの表裏であり、幸運を待つ行動は、同時に予期せぬ不運を誘い込み呼び水にもなります。

 そこで、不運が起こる度に心が折れていては、幸運が訪れるまで行動をし続ける事は困難となり、結果的に幸運も訪れなくなってしまいます。

 手痛い失敗や挫折からもスムーズに立ち直り、不運が起きた原因を分析し、そこで得た知見を使いすぐに次のチャレンジに取り掛かる。

 そんなスキルを、伝えていきます。

 

 

 中小企業白書によると、日本の製造業では1年で20%が倒産し、5年後には50%が廃業に追い込まれ、10年後まで生き残る企業は36%というデータが出ています。

 これをベンチャー企業に焦点を当てれば、5年後に生き残っている企業は15%、10年後まで生き残っている企業は6%になります。

 どうやら起業をしても、10年も持たずに消えていくのが一般的なようです。

 しかし、その一方で、125年以上も世界展開を続けるアメリカのジョンソン&ジョンソン、400年以上の歴史を持つ日本の養命酒、655年に渡り車両部品を提供し続けるドイツのSHW等、創業から100年を超えても、勢いを保つ企業も存在しています。

 

 これらの企業は、いかなる理由で、ここまでの寿命を実現する事が出来たのでしょうか?

  ①起業の初期に大きな失敗をした事

  ②最初の失敗から2度目の失敗までのスパンが短い事

 ノースウエスタン大学の研究によると、長期的に成功を続ける企業や科学者には、上記の理由がある事が浮かび上がりました。

 

 長期的に成功を続ける企業や個人に共通する特徴は、失敗や挫折からの回復力でした。

 J・Kローリング著『ハリー・ポッターと賢者の石』は出版社から12回も拒否され、リチャード・バック著『かもめのジョナサン』は出版社から18回も拒否され、マーガレット・ミッチェル著『風と共に去りぬ』刊行までに38回の不採用を言い渡されています。

 いずれも、現在においても語り継がれる名著であり、後世に名を残す作家でありながら、キャリアの初期には大きな挫折を何度も味わっていたのです。

 

 ここで、彼女・彼らが、挫折や失敗に打ちのめされていたら、私達はハリー・ポッターの魔法に魅入られる事も、スカーレットに恋する事も出来ませんでした。

 彼女・彼らの成功の背景には、いずれも、挫折や失敗からの回復力が鍵となっている事が理解出来ます。

 

 

 とはいえ、挫折や失敗は、嫌なものです。

 挫折や失敗を思い出し、中々夜も寝られない日もある事でしょう。

 私も、出来る事なら、挫折も失敗も、したくありません。

 しかし、幸運を掴む為、行動の量を増やすのであれば、挫折や失敗は、必ず生じるものです。

 では、どのようにしていけば良いのかを、これから伝えしていきます。

 また後程。