おつかれさまの国2

 

 「あれっ、なんだろ。」

 ‥「‥おっと‥これは?何かアクシデントでしょうか?」‥

 「日向(そいつ)多分熱あります。」

 ‥「怪我‥ではなさそうですが‥烏野ここでTO(タイムアウト)を取ります。」‥

 

 「すげえ運動量だしって思って、あんま気にしてなかったけど、さっき、手が異常に熱かった。」

 「何言ってんだよ。普通だよ!!」

 「昨日の夜からヘンでした。初日は、風呂から起きられなかったのに、機能はずっとハイテンションで、音駒(さっき)の試合の後も、いつもなら跳び付く飯を食わない・休まない。ずっとスイッチが入ったままみたいな。電池が切れてもおかしくない。」

 

 …初めての全国。初めての体育館。稲荷崎と限界超えて戦った翌日に音駒戦。数時間後の鴎台(このしあい)。日向の異常な運動量を見慣れ過ぎていた。準々決勝まで来れたことが奇跡だったのかも…

 …くそ、なんで気付かなかった‥!…

 …ー単にいつもより夢中なんだと思った。いつからこんな状態で…

 

 「でも、別にどこか痛いわけじゃない。動けるし、おれは、とべます!!怪我じゃないです。怪我じゃないです‥!!」

 …どうして、もっと注意を払わなかった。どうして…

 「‥澤村くんの時と同じです、大丈夫であることを確認してきなさい。‥さあ日向くん。」

 『ハイキュー』試合中、日向に39℃の熱が出ている事が判明した時の、烏野高校の会話・脳内言葉です。

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 私達、人は、スマホと異なり休養という充電をしても、100%のフル充電状態に戻る事はありません。

 その証拠に、休養後であるはずの、月曜の電車に乗る大人の殆どが、生きているのか、死んでいるのか、わからないような顔をしながら、会社に通勤をしています。

 

 仕事をし、疲労が蓄積をし「休養」をしたにも関わらず、殆どの人は、フル充電の状態に戻る事なく、再び、仕事に向かっています。

 私の感覚ですが、日本人の殆どの大人は「休養」という充電をしても、40%程度しか充電が出来ていないように感じます。

 40%の充電で、仕事をして20%程度まで減少し「休養」をして、何とか40%に戻して、また仕事をして…。

 

 これでは、私達の疲労は蓄積するばかりです。

 日本人の殆どの人がこの繰り返しのサイクルにいる為、日本人の仕事の生産性が低い事も、当然と言う事が出来るのではないでしょうか?

 

 

 筋トレにおいては、重い物を持ち上げたり、持ち上げる回数を増やす事で、筋繊維を1回壊します。

 その後、48時間~72時間、つまり、2~3日は、トレーニングをせずに「休養」に専念します。

 この繰り返しにより、筋繊維が肥大し、カッコいい身体を作っていきます。

 

 これを「超回復理論」と呼びます。

 

 

 私は、全ての日本人に筋トレは必須であると考えていますが「超回復理論」は、筋トレをやらない人も含めた、全ての人の充電を100%にする為に、取り入れて頂きたい理論です。

 

 「超回復理論」を私達の通常の生活に置き換えるのであれば、「休養」する事により、充電を100%に近い形に持っていく為には、あえて自分に負荷を掛ける事が必要になります

 あなたの元の体力が8だとすれば、あえて負荷を掛ける事で、一時的に体力が6に落ちたとしても、回復時には体力が10になっているイメージです。

 これを繰り返す事で、1カ月後の「休養」後には体力が11、3カ月後の「休養」後には体力が12、6カ月後の「休養」後には体力が13になっていきます。

 

 

 では、どのような負荷が良いのでしょうか?

 運動、勉強、旅行等、負荷の種類は様々です。

 複数のものを試しながら、あなたに合ったもの、あなたに合った負荷の程度、あなたに合った頻度等を、見極めていってください。

 

 どのような負荷を掛けるのかは、あなたの自由です。

 ただし、下記の条件を意識してください。

 

  ☆自分で決めた負荷である事  

  ☆仕事とは関係のない負荷である事

  ☆挑戦する事で自分が成長出来ると感じる事

 

 上記の3つの条件を意識して、あなたに合った負荷を見つけてみてください。

 

 

 疲れたら、休みつつ、負荷を掛ける

 これが、あなたの充電を100%に持っていく為に、必要な事です。

 

 

 「君が聞きたくない事を承知で、君に話します。今、これ以上君を試合に出すことはできません。君は中学で試合ができかった分、試合ができるという喜びを人一倍持っている。悔しさは一入(ひとしお)でしょう。」

 「‥だから、いいですか日向くん、この先絶対にこんな気持ちになるものかと刻みなさい。どうしようもない事は起こるでしょう。その度に注意深く刻みなさい。君は将来金メダルを獲ると言った。何個も取ると言った。そして君は今、がむしゃらだけでは超えられない壁があると知っている。」

 

 「その時、必要になるのは知識・理性・そして思考。日向くん、今この瞬間もバレーボールだ。勝つことを考えてください。」

 「君の身体はこれから大きくなるでしょう。けれど、ネットという高い壁越しに行う競技で、190㎝が小柄と言われるバレーボールの世界では、きっと君はこれからもずっと小さい。他人よりチャンスが少ないと真に心得なさい。そしてその少ないチャンス、ひとつも取り零すことのないよう掴むんです。‥君は、君こそはいつも万全で、チャンスの最前列に居なさい。」

 

 「‥ごめんなさい‥ごめんなさい‥!」

 

 「‥俺の方が長くコートに立つ。今回も、俺の勝ちだ。」

 

 「‥なんでだよ‥なんでだよぉ‥!」

 「なあ赤足。日向は、1月をナメたワケじゃないと思うんだ。」「わかってます。」

 

 「日向翔陽!!俺は!!お前を待っている!!」

 『ハイキュー』烏野高校顧問武田の言葉と日向の言葉、そして、影山、田中冴子、木兎・赤葦、光来君の言葉です。

 

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