お前って、やばい時ほど、どの行動が正解かあてることができるだろ?それに頼りたいと思ったからだ

 

 「待てよ、ミカサ。考えは、2つあるって言っただろ‥。これは、オレ程度が思いついた最終手段を判断材料として話したまでだ。あとは、アルミンの判断に任せる。」

 「え‥?」

 

 「オレだって、今の話が現実性を欠いていることは、わかってる。この巨人の力は、兵団の元で計画的に機能させるのが一番有効なはずなんだ。アルミンが、もしここで、オレは脅威じゃないって駐屯兵団に説得できると言うなら、オレはそれを信じて、それに従う。それができないと言えば、さっきの最終手段を取る。」

 「あと15秒以内に決めてくれ。できるか、できないか。オレは、どっちでもお前の意見を尊重する。」

 

 「‥エレン、どうして僕にそんな決断を託すの?」

 「お前って、やばい時ほど、どの行動が正解か当てることができるだろ?それに頼りたいと思ったからだ。」

 「いつ、そんなことが?」

 「色々あっただろ?5年前なんか、お前がハンネスさんを呼んでくれなかったら、オレもミカサも巨人に食われて、死んでた。」

 「アルミン‥考えがあるなら‥私も、それを信じる。」

 

 …僕が勝手に、思い込んでただけだ。勝手に‥自分は無力で、足手まといだと。二人は、そんなこと思ってなかったのに…

 …これ以上の説得力が、どこにある‥僕に命を任せると言っている二人は‥僕が‥この世で最も信頼している人間だ…

 『進撃の巨人』エレンの言葉、アルミン・エレン・ミカサの会話、そして、アルミンの脳内言葉です。

 

進撃の巨人 名言集2ページ目|漫画(マンガ)・電子書籍のコミックシーモア

 

 

 

 

 

 あなたが、海外旅行に行くとなった時、あなたはどんな事を想像しますか?

 海外で出逢う人々を想像したり、海外で観るもの・食べる物等を想像する人は「外向型」の性格を持っています。

 海外に行った時、自分がどのように感じるだろうか、自分がどのように成長するだろうか等を想像する人は「内向型」の性格を持っています。

 

 

 デブラ・ジョンソンが、がん検診で用いられる陽電子放射断層撮影法(PET)を用いて「外向型」と「内向型」の脳の働きを実験しました。

 被験者達は、少量の放射能を血液中に注入され、脳のどの部位が最も活性化しているのかを特定する為、スキャンに掛けられました。

 

 この研究からは、2つの発見がありました。

 

 1つ目は「内向型」の人の脳に流れる血液量が「外向型」の人よりも、多いという事です。

 血液量が多いという事は、それだけ脳が活発に働いている事を意味します。

 

 2つ目は「内向型」の血液が「外向型」と比較し「思考」に携わる部分に流れている事です。

 「内向型」の血液は、記憶したり、問題を解決したり、計画を立てたりといった「思考」を司る部分に流れていました。

 これに対し「外向型」は「視覚」「聴覚」「触覚」等「感覚情報」を司る脳の各部分に流れていました。

 

 

 

 「自閉症(ASD)」「注意欠陥多動性障害(ADHD)」等の特性を持つ子どもの親、「鬱病」「双極性障害」「統合失調症」等を抱える精神障害者は、人と長期的な関係を築く事が苦手、若しくは出来ない事が多いです。

 

 「ASD」「ADHD」の特性を持つ子どもであれば「集団生活が出来ない」「人とコミュニケーションが適切に取れない」等の課題が生じます。

 弊社に相談に来られる方の多くは、子どもが2~3歳である場合「言葉が出ない」「指示が通じない」等の困りごとを抱える親が多いですが、子どもが4~5歳である場合上記の困りごとを抱える親が多くなります。

 

 「鬱病」「双極性障害」「統合失調症」等を抱えている人は、人と長期的な関係が築けない為、仕事を続ける事が出来なかったり、パートナーと長期的な関係を築く事が出来ない傾向があります。

 何らかの「精神疾患」を持つ人は、64%の確率で結婚が出来ず、就職をしても1年後までに離職をする確率は、51%にもなります。

 

 

 残念ながら、特別な才能を持つ人以外の殆どの人がする仕事において、最も必要とされる能力は、人と上手くやる能力です。

 特別な才能を持つ人程、社会の中で上手く生活をする事が出来ないという側面もありますが、それはまた別の機会に。

 

 

 そこで、私が、そのような人達に提案しているのが「アサーティブコミュニケーション能力の獲得」です。

 

 「アサーティブコミュニケーション」とは、相手を尊重しながらも、自分の気持ちを伝えるコミュニケーションです。

 

【ハラスメント防止・人権・アサーティブ・研修】アサーションで築く素敵な人間関係 ~わたしもOK あなたもOK  のコミュニケーション~【KK²しごと力向上ライブラリ】講師:文川実氏

 

 

 「アサーティブコミュニケーション」は、1970年代、アメリカの女性解放運動の中で、生まれました。

 人種や性別・年齢等、立場の違いを乗り越え、互いに理解し合う事を目指す運動の中で、生まれた概念です。

 

 「アサーティブコミュニケーション」の話をすると、相手の事を観察する事や、自分の気持ちを伝える事ばかりに、注目してしまいます。

 しかし、ここで壁にぶち当たります。

 「ASD」「ADHD」を持つ子どもやその親「鬱病」「双極性障害」「統合失調症」等を抱えている人の多くは「自分の気持ちがどんなものなのか?」という事に向き合った経験が少ない、否、ない人が殆どです。

 

 

 自分の気持ちを伝える為には、自分の気持ちを向き合い、自分の気持ちを知らなければなりません。

 「精神疾患」を抱える人の多くは、その障害の原因を他者や社会等に求める傾向がありますが、辛いかもしれませんが、その障害の原因はその人自身の中にあります。

 「アサーティブコミュニケーション」においても、他人を観察する以上に、自分の事を知る必要があります。

 

 

 自分が何を求めているのか、自分は何をしたら幸せなのかを知らなければ「アサーティブコミュニケーション」を実施する事は出来ません。

 「アサーティブコミュニケーション」は、テクニックのように語られる事が多いのですが、本質は「自分らしさ」にあります。

 いくら「アサーティブコミュニケーション」を実施した所で「自分らしさ」がなければ、相手にあなたを伝える事等、出来ません。

 

 

 「自分らしさ」を目指す事こそ「アサーティブコミュニケーション」の本質なのです。

 そして、自分の内面に興味のある「内向型」の人は、生まれながらにして「アサーティブコミュニケーション」の能力を発揮しやすい傾向にあります。