それ正論?俺、正論嫌いなんだよね2

 

 「弱い奴等に気を遣うのは疲れるよ。ホント。」

 「弱者生存。それがあるべき社会の姿さ。弱気を助け、強きを挫く。いいかい悟、呪術は非術師を守るためにある。」

 「それ正論?俺、正論嫌いなんだよね。」

 『呪術廻戦』五条と夏油の会話です。

 

 

 ある花屋に、お客様が怒った様子でやってきました。

 手には、2日前にこの花屋で買った花束を抱えていました。

 「この花束、1週間はもつと言われたのに、もうこんなにしおれちゃったじゃないか。」とお客様は言いました。

 店員は、その花束が2日前にラッピングされたままになっている事に驚きました。

 …すぐに花瓶に移さなければ、花がしおれてしまうのは当たり前です…店員はそう言いたいのを堪えて、お客様に問い掛けました。

 

 「ラッピングは、はずさないのですか?」

 「だって、この方がきれいだろ。」

 「気に入って頂けたのですね。ありがとうございます。ただ、とても残念なのですが、花はラッピングしたままだとすぐに枯れてしまうのです。」

 そして、店員はお客様に、花の手入れの仕方を教えました。

 お客様は納得し、新しい花束を買って、帰っていきました。

 

 

 思いの他、仕事等で、相手の間違いを指摘したがる人は多いです。

 どのような仕事をしている人でも、その分野においては、お客様よりも、知識がある事は当然であり、お客様の間違いに気付く事も多いでしょう。

 しかし、そこで間違いをそのまま指摘したり、批判をしたりすると、たとえ、それがどんなに正しい事であっても、お客様は「批判された」とだけ感じるものです。

 そればかりか、お客様の心の中には、正論を言う人に対する不信感や反発心を生まれます。

 医師・弁護士・公務員等に、上記のような傾向が強い人が多い印象を受けます。

 私は、そのような人に対しては、一呼吸おいてから五条のように「それ正論?」と聞くようにしています。

 

 お客様の意見を間違っていると感じても、いきなり間違いを指摘しない事です。

 まずは、その気持ちをぐっと堪えて、相手の意見に耳を傾けましょう。

 

 これを実践するだけで、あなたの接客能力が上がる事を約束します。