「ーそれじゃあな麦わら…お前に一目会えてよかった…次に出食わした時は容赦しねェ。」
「…ふーんでも、ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)は、おれが見つけるぞ。」
「なあキラー…おれ達の通って来た航路じゃあ…そんな事口にすると大口開けて笑われたモンだ。その度におれは…笑った奴らを皆殺しにして来たがな…。ーだが、この先は…それを口にする度胸のねェ奴が死ぬ海だ…新世界で会おうぜ。」
『ONEPIECE』キッドとルフィの会話、そして、再びキッドの言葉です。
チャンピオンズベスト16、パリVSバイエルン、パリのホーム、パルクにルフィの姿がありました。
完成度の高いルフィの横断幕を前に、パリの新世界への挑戦の幕が下ろされました。
世界一注目されているチームの大一番を前に、我らが国の海賊王が現れた事に、日本の漫画・アニメの力を感じます。
相手が中々心を開いてくれない、知り合って暫くするのに打ち解けられない、相手との距離が交渉の壁になっている等の悩みは誰もが持っています。
このような悩みを解決する方法があります。
その方法とは、自己開示です。
自己開示とは、会話等を通じて、自分に関する情報を他者に伝える事です。
自分に関する情報は、相手に応じて、仕事に関わる事でも、趣味でも、家族の話でも、相手が関心を寄せる事であれば、どのような事でも有効です。
自分から自分自身の事を話す事で、相手は「この人は自分の事を信用してくれているな。」と感じます。
そして、相手にも自分の事を話さないといけないと思わせる事が出来ます。
その結果、相手からの自己開示も引き出す事が出来、互いの情報交換をする事で、信頼関係を築いたり、親近感を高めたりする事が出来ます。
振り返れば、ルフィは、ここぞという場面では「海賊王になる」と自己開示をしています。
そのルフィの自己開示に答えるかのように、麦わらの一味も、ライバル達も、それぞれの自己開示をしていきます。
バイエルンに敗れたパリ。
メッシとネイマールだけでは一次元の攻撃しか作る事が出来ず、エムバぺが入る事でようやく二次元の攻撃が展開出来るようになりました。
振り返れば、マドリーも歴史を作る事が出来たのは銀河系が破綻してから10年後でした。
パリが新世界に足を踏み入れた事は確かですが、新世界の王になるには、時間が掛かります。
その時間が、チームの力となっていく事が、フットボールの奥深い所です。
ルフィのように、何度負けても、また挑む。
ルフィのように、人を惹きつける。
ルフィのように、進化を続ける。
ルクラシックで負け、モナコにも負けた絶体絶命のパリが力を借りたのが、ルフィであった事は、日本人として嬉しい限りです。
パリの夢物語は、まだ序章に過ぎません。