「友達‥?どういうこと‥?」
…それじゃあまるで‥俺と…
「そのまんまの意味だよ。あたしは、あっくんを眷属にするつもりもなく、時々会ってたんだよ。」
「あっくん‥?」
「あ。僕です。秋山と言います。」
「でも‥吸血鬼は、眷属を増やすために人と接触するんでしょ?なんでメン‥秋山さんとは‥。」
「飽きちゃったんだよ。そういうの。退屈なんだよ。でも、こんなの誰に言えばいいんだ?人との関わり全てに恋愛がついてくることに疲れちゃったなんて。でも、普通の友達みたいなコミュニケーション知らないんだ。無意識で相手を惚れさせようと振る舞っちゃう。あ、今押せば、こいつあたしのこと好きになるなって。気づいたら、そんなことばっかり考えてる。疲れちゃった。」
「ま、そういうことだからさ、あっくん、騙しててごめんね。もう会うの、やめよう。それがお互いのためだよ。あたしらは、あっくんが思うような関係にはなれないし、今まで通りでもいられない。進展も現状維持も無い。全部なかったことにしよう。あっくん。」
…なかったことに?そんなこと出来るわけない。あったことは、あったことだ。そんなこと、わかってるはずだ。セリさん。だってセリさんはきっと…
「セリさん。セリさんは、結局どうしたいの?」
「はぁ?だから、なかったことにって‥。」
「だから、殺そうと思ったの?殺して、なかったことに‥。」
「‥そうだよ。」
「メンヘラが面倒って言ってたけど、セリさんの方がメンヘラじゃん!なんならメンヘラさんは、そんなメンヘラじゃない!!割りと、まともだ!!」
「あ、秋山です。」
「友達でいるのが楽しくて、その関係を崩したくないから殺す!!ドメンヘラ!!だから、せめてメンヘラ同士、友達として、話してからでもいいんじゃない?」
『よふかしのうた』セリとこう君とメンヘラさんの会話です。

あなたは、人生において、最も大切なもの、否、自分自身を護ってくれる最強の武器は何だと思いますか?
2022年:自己肯定感
2023年:回復力(レジリエンス)
私は、ここ数年、上記の質問を自分自身に投げかけ、考え続けてきました。
その結果、2022年には「自己肯定感」2023年には「回復力(レジリエンス)」が、自分自身を護ってくれる最強の武器であるとという結論を出していました。
2024年現在の私の答えは「世界観」です。
「えっと‥あっくん、さっきも言ったけど、あたし吸血鬼なのよ。」
「う、うん。」
「人間は、眷属か食事で、だから、あっくんと付き合うとかはできない。あそこにいるナズナと夜守くんは、吸血鬼と人間で友達やってるけど、あれはかなり異例なんだ。普通は、許されない。人間と友達は、成り立たないんだ。だから‥ごめんね。今日でバイバイ‥あれ?友達やめたくないよぉ~~。」
「セリちゃん!?」
「うえ~~ん。すごい楽しかったんだよぉ~。」
「あ、ありがとう!そうなの!?僕も‥楽しかった‥でも、好きになっちゃった‥本当は、失恋する準備はできてた。でも、やっぱりだめだ。君と、離れたくない。僕を、あなたの眷属にしてください。」
「‥いいの?今までの生活とか‥なくなっちゃうかもしれないんだよ?」
「いいんだ。ありがとう。友達だから、僕のこと考えてくれたんだね。でも大丈夫。吸血鬼なんだろ?人間の都合なんて、無視してくれよ。」
『よふかしのうた』セリとメンヘラさんの会話です。
スティーブ・ジョブズが、インタビューを受けている最中、突然不機嫌になりました。
ジョブズは、インタビュアーが、ジョブズが開発したiPodを見て、不機嫌になったのです。
普通は、インタビュアーが自分の開発した製品を持っていたら、上機嫌になるものです。
ジョブズが、不機嫌になった理由は、インタビュアーがiPodにカバーをつけていたからでした。
「傷がつくのを嫌がって、カバーをしている人がいるけれど、傷こそが、君だけのものになった証じゃないか。傷こそ美しいのに‥。」
ジョブズの言葉です。
傷が嫌なものであると認識する人が多いですが、傷こそ美しい、否、傷こそが自分らしさであるという世界観を持ち、傷を誇りに思う事だって出来るのです。
勿論、大切な物についてしまった傷も、大切な自分の心についた傷も、傷ついた直後は、落ち込んでしまいます。
それで、いいのです。
そこに、何の問題もありません。
湧き上がる感情は、一切否定せず、そのまま全肯定して、寄り添えばいいのです。
そのうえで、起きてしかまった過去(傷)を、活かしていけばいいのです。
「事実というものは、存在しない。存在するのは、解釈だけである。」
ニーチェの言葉です。
あなたの人生がつまらないと思うのは、あなた自身がつまらくしている為です。
①出来事
②解釈
③感情
④行動
人は、上記の名が手で、行動を起こします。
そして、その行動が習慣となる事で、人生が決まっていきます。
①出来事が人に影響を与えるのではなく、その出来事をどう②解釈するのかで、③感情が変わり、④行動が変わります。
私は、人生の早い段階、10代や20代で、人生の交通事故を、経験した方が良いという持論を持っています。
漫画や映画の魅力的なキャラクターは、必ず逆境に遭遇します。
その逆境を乗り越える姿に、私達は、感情移入をし、いつの間にか、推しとなっています。
1998年ワールドカップ優勝をしたフランスは、初戦でジダンが退場しています。
2010年ワールドカップ優勝をしたスペインは、初戦で敗北をしています。
最強バルサを築いたペップの初陣、バルサは勝利する事が出来ず、早くも解任の噂が立ちました。
そして、記憶に新しい2022年ワールドカップ優勝をしたアルゼンチンは、初戦でサウジアラビアに敗北をしています。
たとえ、傷となっても、その傷を、未来を作るきっかけに変えてしまえばいいのです。
そうすれば、その傷は、あなたの勲章となります。