2,000名のアメリカ人を対象とした4年間の大規模な研究により、過去に辛い経験をした人程、うつ病や不安症等に対する耐性が高くなるという結果が出ました。
これは、辛い経験は、うつ病や不安症等の病気のリスクを高めるという従来の通説を覆すものでした。
逆境を経験した数が中程度であった人達が、最も健康上のリスクが低い結果となりました。うつ病のリスクが低く、健康上の問題が最も少なく、さらに、人生に対する満足度は最も高いという結果でした。
これに対し、逆境を経験した数が最も少なかった人達と、最も多かった人達は、いずれもうつ病や健康上の問題を抱えることも多く、人生に対する満足度は低い結果でした。
多くの人は、人生に逆境等ない方がいいと考えています。
しかし、実際には逆境をあまり経験したことのない人達は、逆境を経験してきた人達と比較し、幸福度が低く、健康状態も劣っていました。
それどころか、過去に逆境を経験したことがないという人達は、逆境を平均的に経験した人達よりも、人生に対する満足度ははるかに低いものでした。
たしかに、逆境は出来れば避けたいものです。しかし、成長する人生や挑戦する人生を選択した場合、逆境に出逢うことは必然です。
その時に、「この時は辛くても、逆境は将来的に自分を守ってくれる。人生に対する満足度も上げてくれ、健康状態も高めてくれる。」と感じれば、乗り越えることが出来るような気持になります。
「勝利も敗北も知り、逃げ回って涙を流して、男は一人前になる。泣いたっていいんだ。乗り越えろ。」
『ONEPIECE』シャンクスの言葉を思い出します。