「俺が‥見てきた奴ら‥みんなそうだった。酒だったり、女だったり、神様だったりもする。一族‥王様‥夢‥子供‥力‥みんな何かに酔っぱらってねぇと、やってらんなかったんだな‥みんな‥何かの奴隷だった‥あいつでさえも‥。」
『進撃の巨人』ケニーの言葉です。
お金が幸福感に与える影響には、限度があります。
収入では年収800万円を超えると、幸福度は変わらなくなります。
資産では金融資産1億円を超えると、幸福度は変わらなくなります。
個人資産25兆円を超えるイーロン・マスクは、何の為に必死に働いているのでしょうか?
人が物理的に使える金融資産の上限は、とうの昔に超えているのだから、悠々自適に働かずに暮らせばいいと思いませんか?
しかし、マスクが悠々自適に暮らしていない事は、誰もが知る所です。
人類史上、最も大きな資産を獲得した男が、心の底から欲しているのは、酒池肉林の生活ではなく、1億人を超えるフォロワーからの更なる評判(社会的評価)なのです。
幸福は、人間関係からしか得られない事が、数々の研究から明らかになっています。
何故なら、200万年の進化の過程の中で、ヒトは社会の中に埋め込まれたからです。
他者を足蹴にして利益を得る完全な利己主義は短期的には成功出来るかもしれませんが、長期的には破滅します。
言葉を獲得して以来、否、それ以前からヒトは結託して陰謀をめぐらせ、どのような権力者も、利益の代わりに自分に忠誠を尽くす派閥(人間関係)を作らなければ、たちまち失脚してしまいます。
様々な法律や倫理観等で、上手に隠されていますが、上記の構造は現代も変わりありません。
ヒトは、その殆どの時間を、濃密な150人程度の共同体で、狩猟採集をしながら生活してきました。
濃密な共同体の中では、高い評判を獲得すれば生存や生殖に有利となり、逆に評判を失うと仲間外れにされるか、最悪の場合共同体から追放されてきました。
当時の過酷な環境では、共同体から追放される事=死に直結します。
このようにして私達の脳には、他者の評判に敏感に反応する計測器が組み込まれていきました。
賞賛や尊敬によりセンサーの値が上昇すると、脳の報酬系が刺激されて、幸福感に酔いしれます。
逆に、批判や侮辱により数値が落ち込むと、大音量で警報が鳴ります。
これが、私達が常に他者の評価に振り回される理由です。
私は、人間関係に悩まされる環境から脱出する為に、独立をしました。
会社に所属している時よりも、人間関係の悩みに苦しむ事は減りましたが、それでも悩みの種は常に人間関係です。
人間関係に悩まされる環境から脱出する為、資産を増やす、または闘うステージを変える為、日々取り組んでいます。
しかし、どれだけ資産を得ても、闘う場所を変えても、人間関係には悩まされるようです。
それでも、私は「果たしてそれが本当なのか?」と疑問を抱いています。
疑問や仮説が浮かんだら、あとは検証するのみです。
検証出来るような人物になれるように、今日も頑張っていきます。