田子の浦に 打出でてみれば 白妙の 富士の高嶺に 雪は降りつつ

 

 …これからもう0,1秒で死んじゃうって思った時に、不思議と私は安心していた…

 …なんだ。私のせいで、コケピー死んだんじゃなかったんだ…

 …なんだ。委員長も、私の事を羨ましかったんだ…

 …なんだ。きっとみんな、そんな感じで誰かに嫉妬してたんだ…

 

 …わかってたら、もっと上手く生きれたのに。友達とか彼氏とかも、作れたかもしれないのに…

 …もうちょっとだけ、自分勝手に生きてみればよかった…

 『チェンソーマン』三鷹アサの脳内言葉です。

 

 

 本日、1月9日は、成人の日です。

 2022年4月に成人年齢が18歳に引き上げられた為、今年が18歳初の成人の日となります。

 しかし、18歳を対象にした成人式を実施する自治体は3程度で、ほとんどの自治体が20歳を対象に、20歳のつどいと名前を変え、これまで通りの成人式を実施するようです。

 

 成人式の日の夜、中学3年生の時のクラスで集まり、同窓会を実施しました。

 私は、その時に、ちょうど昨日から放送が開始された『どうする家康』で若き家康が三河に一時帰国した時に感じていた違和感と同様の違和感を感じ、早く家に帰って勉強をしたいと強く感じた事を記憶しています。

 

 その中でも印象的だったのが、そこまで仲が良いわけでもなかった目立たない男が、成人式の高揚感からなのか、私に熱く語り掛けてきた事です。

 「まっちゃ。(中学時代の私のあだ名)俺は、何をやっても駄目で、何も出来なくて、周りの目ばかりを気にして。そんな自分が嫌で。だから、そんな自分を変えたくて、去年富士山に登ったんだ。」

 このような話を延々と繰り返して、終には「ちょっと、声掛けてくる。」等と謎の自信を持ち、女性の方に向かっていった後ろ姿は、今でも忘れられません。

 

 

 当時の私も、1カ月後にインドに1人で行くと決めていた為、上記の男と同様、これまで知らない世界に飛び込むという経験により、自分も世界も変える事が出来ると信じていました。

 しかし、1カ月後1人でインドを旅し、旅というよりは修行に近い経験をしたにも関わらず、日本に帰国しても、私も、世界も、何も変わっていない事に気付きました。

 変えるべきは、旅ではなく、日常の習慣なのです。

 それでも、その挑戦するという行動の積み重ねが、挑戦を日常にしている事に気付くのは、随分後になってからでした。

 

 

 思うように動けない人の共通点に「ちゃんと決めてから動きたい」「しっかり準備をしたい」「失敗しない計画を立てたい」等という心理があります。

 もちろん、準備は大切です。

 一方で、考える事ばかりに時間とエネルギーを注いでいると、それだけで終わってしまう事が多いものです。

 「しっかり計画を練ってから、行動に移す」という考え方が、あなたを動けなくしている原因なのです。

 

 では、すぐ行動出来るようにする為には、どのような考え方を持ったらいいのでしょうか?

 その答えは、量→質という順番を意識する事です。

 まずは、行動量を増やす事です。その後に、行動の質を上げるのです。

 

 すぐ動けない人の多くは、この順番を守っていません。

 行動量を増やすという最初の段階を無視して、いきなり行動の質を求める人が多いです。

 或いは、量と質の両方を求めてしまい、身動きが取れなくなっている人もいます。

 行動出来る人になりたいのであれば、行動の質は後回しにして、行動量を増やしてみてください。

 

 同窓会の彼が、その後も、女性に声を掛け続けている事を願います。

 いつか、その答え合わせをしてみたいものです。