やりきれ

 高校時代、サッカー部の先輩で、やたら声出しに気合いを入れている人がいました。
 その先輩の声出しは、「声出せ。」「気合い入れろ。」等、具体性もなく、声を出す為の声出しであり、私はうるさく感じており、時にからかい、仲良くさせてもらっていました。
 しかし、その先輩の声出しで1つだけいいなと感じていたものがありました。
 「やりきれ。」という声出しです。
 この意味を先輩に聞いても、特に意味はなく言っているらしく、残念な気持ちになりましたが、「やりきれ。」はいい言葉です。
 サッカーにおいては、1人や2人相手を抜くことはできる選手はいます。
 しかし、抜いた後に決定的なパスが出せたり、ゴールを決めることができる選手は極めて少ないです。
 私は、「やりきれ。」という言葉に、このような意味を感じていました。
 これは、サッカーだけではなく、どのスポーツにおいても、また、どのような仕事においても通ずる理だと感じます。
 仕事において、「やりきれ。」とは、実績を出すことです。
 『ブラッククローバー』において、アスタとユノが、魔法帝に対し、「どうしたら、魔法帝になれますか?」と質問をします。
 これに対し、魔法帝は、「実績。」と返事をします。
 信頼は、実績の後についてきます。