昨シーズン最も美しいフットボールを披露したのはナポリであったと思います。
精密機械のようにワンタッチのパスが続くフットボールに皆魅了されました。
しかし、ナポリはチャンピオンズリーグではグループリーグ敗退、セリエAではユベントスに競り負け2位に終わり、タイトルを獲得することはできませんでした。
決まった11人の内1人でも欠けると精密機械が機能しなくなること、完璧な組織に新たな若手が台頭できないこと等、課題は明白でした。
今シーズンヨーロッパで最も美しいフットボールを創り上げたサッリが去り、精密機械の心臓部であったジョルジーニョも去りました。
迎えた監督はアンチェロッティでした。
私はアンチェロッティでは美しいフットボールを披露することはできないと感じ、残念な気持ちでした。
その理由は、アンチェロッティは新たな戦術を取り入れたり、フットボールの絵を描くことができる監督ではないからです。
その予想通り、ナポリフットボールの美しさや未来を感じるフットボールは低下してしまいました。
しかし、アンチェロッティにはナポリにはなかった勝負強さや勝者のメンタリティがありました。
勝負弱かったナポリがチャンピオンズにおいてリバプールに競り勝ったり、ターンオーバーを使ったり、ウナス等才能溢れる若手を積極的に起用しチームにフィットさせています。
おそらく、アンチェロッティの眼は現在だけではなく、チャンピオンズやシーズンにおける最も大切な時期である3月、4月に向けられています。
アンチェロッティナポリに期待しています。