トラベリングバス

 20歳の頃、インド・カルカッタの空港に深夜到着し、やっとの思いで客引きの群れを引き離し、宿に辿り着きました。  そこで、「自分は、どこにいるんだろう?」と不思議な感覚に陥りました。  勇気をもらおうと、本を読んだり、音楽を聴いたりしていました。  その時の私に、最も勇気をくれたのは矢沢永吉の『トラベリングバス』でした。  「きつい旅だぜ。お前にわかるかい?あのトラベリングバスに揺られて暮らすのは。若いお前はロックンロールに憧れ、生まれた街を出るというけど、その日暮らしがどんなものなのかわかっているのかい?」  当時の私の気持ちと、『トラベリングバス』の歌詞がリンクしたことを覚えています。  現在、東京ドームの横を通ることがよくあります。  先日、久し振りに東京ドームの横を歩きながら、『トラベリングバス』を聴きたくなりました。