…稲荷崎(うち)の大将は、チームのスローガンがあんま好きやない言うとった。俺は好きやけど、今はちょびっとわかる気ィもする。バレーボールの思い出なんか、1個も無い。ぜんぶ、ここにあんねん。全部、俺の筋肉や…
『ハイキュー』宮侑の脳内言葉です。
80代・90代になり「運動をして、筋肉をつけたい。」という方がいます。
結論から言うと、不可能とは言いませんが、困難です。
これまでずっと運動を続けてきた人であれば話は別ですが、これまで運動を続けてもいない人が、突然80代・90代になり、運動をして筋肉をつける事が困難である事は想像に難くありません。
下肢の筋肉は、最も早く衰えが始まり、20代後半から衰え始めます。
そして、筋肉において最も問題となるのは、私達の日常生活を支える全身の筋肉や体幹の筋肉です。
これらの筋肉は、50代を境に急激に衰え始めます。
年齢を重ね、筋力が減っても、トレーニングさえすればすぐに元通りになると考えている人が、意外にも多いです。
しかし、年齢を重ねると、1度落ちた筋肉を取り戻す事は困難を極めます。
男性の場合ですと、年齢を重ねると、男性ホルモンも同時に減少していく為、余計筋肉がつきづらくなります。
筋肉は、身体を動かす骨格筋と、臓器を構成する平滑筋からなります。
骨格筋の重量は、体重の40%を占め、身体を動かす原動力となる他、血流を促す・熱を作り出す・ホルモンを分泌する等、様々な役割を担っています。
骨格筋は、細い繊維(筋繊維)の集合体で、繊維の束が伸びたり、縮んだりする事で動きます。
怪我等で筋繊維が損傷した場合、筋繊維の近くにあるサテライト細胞という細胞が、新たな筋繊維を作り出します。
また、サテライト細胞は、運動等で筋肉に負荷をかける事でも、増える事がわかっています。
しかし、年齢を重ねると、サテライト細胞の数が減少します。
また、生き残っているサテライト細胞の増殖能力も衰えていきます。
年齢を重ねると筋肉量が増えない理由を分析すると、このような解を導き出す事が出来ます。
では、筋肉量を増やすとは言わないまでも、筋肉量を維持する事は出来るのでしょうか?
答えは、YESです。
体幹の筋肉は男性で45歳、女性で50歳まで緩やかに上昇する事がわかっています。
体幹の筋肉を鍛える筋トレをする事を、お勧めします。
あなたが、最も若い時はいつですか?
それは、現在(いま)です。
最も若い現在から、筋肉をつけていきましょう。