ポジティブ思考は危険

 本屋で自己啓発の本を見ている人達を観察していると、いかにも自己肯定感が高そうな人が多いことに気づきます。

 自己肯定感が高い人が、自己肯定感の高い人が書いたポジティブ思考の本を読み、「元気をもらった。」「勇気が出た。」と言っている姿が目に浮かびます。

 しかし、日本人の95%の人は、ポジティブ思考に合わない遺伝子を持っていることが証明されています。

 つまり、ポジティブ思考は日本人に合わない上に、ポジティブ思考は人をますます不幸にする一因があることも、実証されてきています。

 ポジティブ思考を持つ人は、大きな目標を立てます。大きな目標を立てること自体は、悪いことではありません。ただ、大きな目標とは方向性をいうのであり、そこに向かう為には小さな目標を立て、そこをクリアする必要があります。

 ポジティブ思考の人は、小さな目標を立てずに、大きな目標だけを立てます。そして、その心理は不安から逃れる為に大きな目標を立てているというものです。現在の自分では何も達成出来ず、評価もされない事を自分でも理解している為、自分の存在意義を保つ為に、大きな目標を立てています。もちろん、その目標を達成することは叶わず、自らに嘘をつき続けるという罪悪感も生じる為、結局不幸な方向に人生が動いてしまいます。

 逆に、目標を立てる時に、最悪の状態を想定した方が、目標に向かいやすいように感じています。

 たとえば、起業をする時にも、まずは会社に所属しながら副業として始めることで、「副業が上手くいかなくても、会社から給与を貰えているから、大丈夫。」という気持ちを持つことの方が、大きな目標を持つことよりも、現実的です。

 起業をしても、「起業が上手くいかなくても、1年間位は生活出来るから大丈夫。」という気持ちを持つ方が、大きな目標を持つことよりも、成功する確率が高まると思います。

 また、ポジティブ思考の人が言うことの1つに「好きなことを仕事にしなさい。」という言葉があります。

 これも、「好きを仕事にした人」と「仕事は、仕事と割り切っている人」のどちらが仕事での実績、さらには仕事を長く続けることが出来たかのデータが出ています。

 結果は、仕事は仕事と割り切っている人の方が仕事の実績も高い上、仕事を辞めることなく長く続けることが出来ているというものでした。

 ポジティブなことを言うことは、簡単です。その時は、共感もされやすく、批判もしにくいものだからです。

 しかし、ポジティブ思考は元々日本人の遺伝子と合っていないこと、さらにポジティブ思考が不幸に繋がる可能性が高いことから、ポジティブ思考を安易に考える自分や他者がいたら、危険だと感じる位が、人生をコントロールする上では適切かもしれません。