『ハリーポッター』『指輪物語』『ホビット』『スター・ウォーズ』『ライオンキング』『ONEPIECE』…。
人類の歴史上、人々に強く支持され、現在においても感動をもたらし続けている物語は、実は殆ど同じストーリーを描いています。
ヒーローは、社会の中心から離れた所に暮らし、賢者に出逢うものの冒険を拒絶し、冒険の1歩目を踏み出すと仲間が現れる…。
今日は、この物語の続きを探索してみましょう。
仲間とともに冒険を繰り広げる中、ヒーローは最後の戦いに挑みます。
そこでよく用いられるのが「龍(ドラゴン)」です。
「天下無敵を表す言葉。お前の名は、光月モモの助だ。」
『ONEPIECE』おでんの言葉です。
龍は、驚くべき存在です。
実は、龍は世界中で描かれているのです。
ヨーロッパでも、中国でも、日本でも、龍は殆ど同じ形で描かれています。
しかし、龍は、実在しません。
どのようにして、人々は、同じ龍を描いているのでしょうか?
龍は、神話における、己のシンボルです。
龍は、自己の二面性を現します。
つまり、冒険のラスボスである龍とは、己自身なのです。
龍が、己自身なのであれば、己に打ち勝つ以外、勝利はありません。
『ハリー・ポッター』におけるヴォルデモートは、1人を殺す事はもう1人を殺す事と同義である事を描いています。
『指輪物語』におけるフロドとモルドールの王は、1つの指輪で結ばれています。
これらは、敵は己の一面である事を描いているのです。
己に打ち勝ち、龍に勝利したヒーローは、神々の霊液を貰う事が出来ます。
これは私達が手にする事が出来る最大の賜物であり、それは自由と永遠の生命です。
ヒーローは、ここで解放されます。
そして、自由のない味気ない毎日の生活と、神秘で魔法に満ちた世界の間を、自由に行き来出来るようになります。
しかし、ここでヒーローは、意外な行動に出ます。
家に戻って来るのです。
これ程の冒険を経験し、魔法の世界を生き延び、勝利を達成したのに、何故自由のない味気ない毎日の生活に戻ってくるのでしょうか?
その理由は、次のヒーローを育てる為です。
次のヒーローを冒険に呼ぶ為、彼らは家に戻ってきます。
そして、ヒーローの物語は、主人公を変え、次の世代に紡がれていくのです。
「あなたは冒険に行かなければならない。」
「え、どこ?」
「あっちだよ。あっち。」
『指輪物語』のビルボとフロドの会話です。