セリエAは、ユベントスが9連覇を達成し、スクデットを獲得しました。
9連覇を果たしたにも関わらず、課題ばかりが取り上げられ、気の毒な気もしますが、それも皆がユーベを王者と認めている証拠です。
ユーベの戦力は、セリエAでは突出しています。サッリがその戦力を活かせたかというと、活かせていないという答えが正しいでしょう。
また、サッリボールと呼ばれるナポリで披露したフットボールも、披露出来たかと問われると、披露出来なかったという答えが正しいでしょう。
有り余る戦力にも関わらず、サッリはメンバーを固定しようとします。この戦略は、ナポリでは正しいかもしれませんが、ユーベでは正しくありません。
長いシーズンを戦い抜くには、チーム内の競争やサプライズが必要となるからです。
また、ロナウドがいる中では、サッリボールを披露することは困難です。
サッリボールには、トップの中盤への顔出しとファーストディフェンダーとしての役割が求められるからです。
ロナウドは、それをしません。その代わりに、毎年30得点以上のゴールをチームに与えます。
今年のユーベは監督の戦術ではなく、個々の能力のみで勝ち点を重ねてきました。
しかし、近年のバルサ同様、それではフットボールの魅力が感じられません。
近年同様、1点を取り、逃げ切るスタイルでも良いので、サッリには来季ユーべの新しいスタイルの確立を期待します。
イタリアで最も人気のあるクラブ、ユベントス。イタリアのフットボールファンは、ユベンティーノとそれ以外です。
私もそれ以外ですが、それでもユーベには強い敵であり続けてほしいと願っています。