ランニングハイを科学する

 走っている時、または走った後、ランニングハイのような感覚を味わった経験がある方は多いのではないでしょうか。

 ランニングハイは、薬物やアルコールと似たような感覚であり、その感覚を再び味わいたくなります。むしろ、走らなければという衝動に駆られるという表現が正しいかもしれません。

 先週、人の身体は走る為に進化してきたことを書きました。

 私は、ランニングハイは、人が走ることを続けられるように脳が仕掛けた魔法であると感じています。

 いくら身体が走ることに適するように進化をしていても、ただ走るだけでは続けることは困難です。狩猟の為に走るとはいえ、狩猟は失敗することの方が多く、これでは走ることも続きません。

 そこで、脳は走っている時に、快楽を感じられるようにホルモンを調整する魔法を人にかけたのだと思います。

 そうすることで、人は走り続けることが可能になったと私は仮説しています。

 200万年前、大規模な気候変動により、人は草原の中を走り続けることでしか、獲物を仕留めることが出来なくなりました。

 稲作が始まるのが2000年程前である為、人類は多くの時間を走って狩猟することに費やしてきました。

 現在の人の脳も身体も、200万年前の人と大きく変わりません。

 自分自身の身体を見る時同様、走り、ランニングハイになった時にも人類の進化を感じ取ることが出来ます。