「一生壁の中から出られなくても‥メシ食って寝てりゃ生きていけるよ‥でも‥それじゃ‥まるで家畜じゃないか‥。」
『進撃の巨人』エレンの言葉です。
過去1年間私が担当している障害者で、突然死した人が、3人います。
いずれも共通しているのが、生活保護受給者である事と精神疾患がある事です。
そして、生活保護である事や精神疾患がある事等が起因して、いずれの人も、支援をしてくれる家族も、連絡を取り合っている家族もいませんでした。
その為、区役所の生活保護担当者が、亡くなった後の事務手続きをするのですが、彼ら彼女らもあまり関心が高くない影響か、死因等もわからないとの事でした。
死因は、察するに自殺、若しくは、心臓発作等の心疾患であると思われます。
古いデータした出てきませんでしたが、平成22年に厚労省が出しているデータによると、生活保護受給者の自殺率は生活保護を受給していない人よりも高いというものでした。
平成21年の自殺率においては、生活保護受給者は、生活保護を受給していない人の2倍以上の数字になっています。
50歳代:24%
60歳代:23%
40歳代:17%
年齢階層別の自殺者数は、生活保護受給者(上記の数字)と生活保護を受給していない人とで、違いは見られませんでした。
ただ、年齢階層別において、生活保護受給者の自殺率において、59歳以下の自殺率が高い事が特徴としてあげられます。
この要因として、生活保護を受給している人の中で、20歳以上60歳未満の人に、自殺の大きな要因である精神疾患を持っている人が多い事が原因であると推測出来ます。
「非術師は嫌いかい?夏油君。」
「分からないんです。呪術は、非術師を守るためにあると考えていました。でも最近、私の中で非術師の‥価値のようなものが揺らいでいます。弱者故の尊さ。弱者故の醜さ。その分別と受容ができなくなってしまっている。非術師を見下す自分、それを否定する自分。術師というマラソンゲーム。その果ての映像(ビジョン)があまりに曖昧で、何が本音か分からない。」
「どちらも、本音じゃないよ。まだ、その段階じゃない。非術師を見下す君。それを否定する君。これらはただの思考された可能性だ。どちらを本音にするのかは、君がこれから選択するんだよ。」
『呪術廻戦』九十九と夏油の会話です。
私は、基本的に生活保護に反対派です。
その理由は、夏油同様、生活保護受給者の尊さだけではなく、醜さをたくさん見てきたからです。
★生活保護受給のお金を宗教に捧げる人
★生活保護受給のお金で毎日コンビニで食事とタバコを買う人
★口では仕事をしたいと言うものの、実際は生活保護を受け続けた方が楽である為仕事をしない人
20代前半で、まだ私自身にお金がなく、食費等も考えて生活をしていた時に、上記の様な人達をたくさん見てきて、私自身働く意義のようなものが揺らいだ記憶があります。
「UNIVERESE25」という実験があります。
1968年~1972年にかけてアメリカの動物行動学者ジョン B. カルフーンは「UNIVERSE 25」というネズミを使った実験を行いました。
都市計画のシミュレーションとして、繁殖に必要な十分なスペースと無限の食糧を与えられたら、ネズミはどのような社会を作り出すのでしょうか?
このとてもシンプルな実験に選ばれたのは、4組のネズミでした。
2.7x 2.7メートルのスペースに256個の巣箱が用意され、垂直に伸びた16本のトンネルと4本の水平のトンネルで自由に出入りできるように設計されました。
水も食料もふんだんに切れ目なく与えられ、ネズミにとって必要なものはすべて用意されたユートピアが作られました。
それぞれの巣箱には最大15匹が生活できるため、全体では3840匹のネズミが生活できます。
カルフーンは最大個数までネズミが増えたらどうなるのかを興味深く観察し始めます。
そして、実験は衝撃的な結末を迎えることになります。
フェーズ1:実験施設に入れたネズミは、新しい環境に慣れて縄張りを作り、巣作りを始め、104日後から出産を開始する
フェーズ2:個体数は順調に増え続けた。315日目、個体数が620匹まで増える
フェーズ3:それまで自由に巣箱やえさ場を選んでいたネズミたちは、なぜか一か所に集まり始め、決まった巣箱で固まって生活するようになる。15匹しか入らない巣箱に、なぜか111匹がぎゅうぎゅうに詰まって暮らすという不自然なことが起き始めた。餌場も何カ所もあるのに、なぜか同じ時刻に、同じ餌場で、奪い合うように一斉にエサを食べるようになる
ネズミにはテリトリーがあります。
その為、このような密集状態を避け、コミュニケーションをとりながら規律ある行動をするはずです。
しかし、ネズミたちが2つに分かれます。
集団として行動する3分の1のネズミと、テリトリーを持たず、他のネズミとコミュニケーションをとらずに繁殖もせず無気力に過ごす3分の2のネズミです。
3分の2のネズミは、社会ルールである決まった巣箱を持たず、床で寝るという奇妙な行動をします。
ニートネズミが誕生したのです。
ニートネズミはメスに相手にされず、集団行動をするオスに攻撃されるようになります。
集団行動をするオスはエサを独占、エサを食べにくるニートネズミやメスを攻撃し始めました。
カルフールは攻撃的になったオスたちをアルファオスと名付けます。
アルファオスは、凶暴で貪欲、見境なく他のネズミを犯そうとしました。
メスたちは出産してもオスが守ってくれないため、自分たちも攻撃的になっていきます。
そして、子どもを守るどころか、子どもを攻撃して早期に巣から追い出し始めました。
巣を追い出された子どものネズミは、アルファオスの攻撃から身を守るため、ニートネズミになるしかありませんでした。
フェーズD:この育児放棄されたネズミたちが親になった世界だ。社会性を学ばなかったネズミたちは、テリトリーも交配も子育ても行わず、ただ食べて毛づくろいをするだけの生活に入った。
発情しても、オスがメスに求愛し、メスが巣箱に招き入れるという求愛ルールがわからず、オスはメスの後をストーカーのようについて回り、未成熟のメスやオス同士で、性行為を始めます。
乳児死亡率は急上昇し、90%に達しました。
すべてのネズミがニートネズミになった時、カルフールは彼ら彼女らを「美しい人たち」と呼びました。
暴力も争いもセックスもなく、ただ静かに彼ら彼女らは生きました。
理想的な世界のように思われますが、ここで出産が行われなくなります。
560日後、出産が停止します。
最大2200匹まで増えたネズミたちは猛スピードで減り始め、920日後、最後のオスが死んで『UNIVERSE 25』のネズミたちは全滅したのです。
どれほどの空きスペースがあり、どれほどのエサがあっても、個体数があるラインを越えたネズミたちは、わざわざ過密する場所を選び、集団行動を好むようになりました。
その結果、エサを独占する強者とはじき出された弱者が生まれ、階級化が進みました。
弱者は社会性を失い、強者はより暴力的になって子どもさえも殺すようになりました。
他にエサがあっても、弱者は強者の独占するエサを欲しがり、他に巣箱があっても強者と一緒にいようとしました。
生き残った子どもネズミたちは成長しても社会性がまったくなく、ただ食べて寝て死んでいった……。
ネズミたちと同じことが、世界中で起きているような気がするのは、私だけでしょうか?
衣食住が満たされると生物は退廃し、生きる気力を失います。
生活保護により、最低限の衣食住が満たされると生物は衰退し、生きる気力を失ってしまいます。
私は、生活保護をなすくのではなく、期限付きにするべきであると考えます。
1年というように期限を設け、その間に、仕事を見つけ、自分で生活をしていくようにしていく。
高齢者等、仕事が出来ない人は、生活保護を受けるのであれば、都内に住む必要はありません。
家賃が上昇し続け、都内に住む事も困難な中、懸命に毎日働いている人がいる中、何故、生活保護を受給している高齢者が、何もせずに都内に住んでいられるのでしょうか?
生活保護。
この制度を変えていかないと、「UNIVERESE25」のネズミのような最期を人も、迎えてしまいます。
生活保護に関係がない人も、注意が必要です。
そのような人達の感染力は、コロナウイルス以上ですから。