「止まらないっ。木兎光太郎が止まらない。」
「ハハハ。」「すげー。あの4番面白ーい。」「白い方の4番カッコ良くない?」
「木兎木兎」「ぼくと」「ボクト」
「すごーい。木兎コールだ。」
…おいおいおい。サーブに手拍子て、稲荷崎が烏野の邪魔のためにやってたやつじゃねえか。味方にやってどうする。…
…俺の時は、やめてほしいけど、木兎さんなら追い風には全部乗る。…
…せかいが、世界が俺に加勢している。…
「これは…応援団以外の歓声もすごいですね。まさに、観客を巻き込んでいるというか。」
『ハイキュー』梟谷VS狢坂の実況と木兎のプレイに巻き込まれ応援をする観客、大将と赤葦の脳内言葉、そして、木兎の脳内言葉と実況の言葉です。
9月20日は、木兎光太郎の誕生日です。
木兎の誕生日になる度、ハイキューの舞台で隣になった1人で来ている女性が、木兎グッズを身に着けていた事を思い出します。
シュートが入る確率とお祈りの関係を調べた実験があります。
Aチームの被験者には、目隠しをして、バスケットゴールにシュートをして貰います。
Bチームの被験者には、Aチームのシュートが入るように念じて貰いました。
すると、Aチームの多くの被験者は「念じられた事で、成功率が高まった。」と答えました。
また、Bチームの多くの被験者は「念じれば念じる程、シュートの成功確率が高まった。」と答えました。
この実験から、どのような合理的な考えを持つ人でも、1度ある考えを信じると、意識的にその裏付けを探そうとする性質がある事が理解出来ます。
出来ると思える根拠がない。しかし、出来ないと思える根拠がある。だから、出来ない。
まだ、やってもいない事に対して、多くの人は、上記のような心理状態となります。
ところが、この出来ないという思い込みは、これまでの人生という物語に、辻褄を合わせる為に形成されたものです。
新しい物語を創り出す上では、邪魔になってしまいます。
そして、自分を変える為には、念じる・祈るという神秘的なやり方が、意外にも効果的です。
念じる・祈るといっても宗教的なものではなく「出来るはずだ。」「出来て当然だ。」「出来なきゃおかしい。」等という勝手な思い込みの事を指します。
すると、出来る発言を勝手に脳内で繰り返す事で、それすらも根拠となり、出来るという思い込みが作られます。
すぐに結果が出なくても、脳内では出来るという物語を完成させる為に、出来るようになるまで、辻褄を合わせるようになっていきます。
諦めない心とは、実態も、確かな根拠もない出来るという呪文を脳内で繰り返す事を言うのかもしれません。
木兎のように「世界が俺に加勢している。」という壮大な勘違いを脳内で繰り返す事で、脳はその勘違いの物語を正しい物語に合わせようと辻褄を合わせようとしていきます。
そして、その辻褄が合った時、勘違いの物語は、あなたの物語となります。
さあ、今日も勘違いの物語を描いていきましょう。