人は恐怖と対面した時、自らの魂を試される

 今回のような危機になると、人は誰かを攻撃してしまう本能が働き出し、それを実際に言葉や行動にする人も増えていきます。

 そのことは、歴史が証明しています。

 中世後期、ヨーロッパの人口はペストにより、3分の2になりました。つまり、3分の1の人達がペストの犠牲になりました。

 そこで、ヨーロッパでは、「ユダヤ人が井戸に毒を入れた。」という根も葉もない噂を流します。

 これにより、ユダヤ人は迫害されます。

 ユダヤ人は、第2次世界大戦だけではなく、ペストによっても迫害を受けていたのです。

 人を攻撃することは、自らを守ることでもあります。誰かを攻撃する人の深層心理には、防衛本能という生物としての本能が隠されています。

 しかし、その本能を理性でコントロール出来るからこそ、人は地球上最強の生物となりました。

 「人は恐怖と対面した時、自らの魂を試される。」

 『PSYCHOPASS』槙島の言葉を思い出します。