2006年10月、兵庫県神戸市の六甲山で驚くべき救出劇が起きました。
35歳の男性が山で遭難し、24日振りに救出されたのです。
発見当時は、心肺停止状態でありながら、何とこの男性は命を吹き返し、退院をしたのです。
年末年始、フットボール界には悲しいニュースが次々と流れました。
ミハイロビッチ、ペレ、ヴィアッリの悲報が届きました。
私は、特にミハイロビッチの悲報が悲しかったです。
白血病と闘いながら、何度もカルチョの舞台にカムバックし、汚い言葉で相手監督や審判を罵る姿は、最早カルチョの風物詩となっていました。
90年代後半から2000年代前半、遠い距離からのフリーキックといえば、ロべカルを思い出す人が多いでしょう。
確かに当たった時のロべカルは凄いものがありましたが、スカが多かった事も事実です。
そんな中、遠い位置からのフリーキックでも、ほとんど期待通りのキックをしていた選手は、ミハイロビッチでした。
ミハイロビッチがセリエAで決めた直接フリーキックのゴール数は28で、ピルロとともに、現在でもトップの数字です。
98年ラツィオ時代にフリーキックだけでハットトリックを決めた姿は、現在でもカルチョファンの語り草となっています。
また、監督となり、富安を世界の選手に育てたのも、ミハイロビッチでした。
ミハイロビッチの采配を観ているだけで、富安への信頼の高さが伺えました。慣れないイタリアの地で、監督からの信頼感を得る事で、富安はヨーロッパの舞台に躍進する事が出来たと思います。
さらに、富安が日本代表に召集され、大量リードしているにも関わらず試合に出場している事に文句を言っていた姿を見た時、日本人として嬉しい気持ちになった事を記憶しています。
冬眠時のリスは、体温が通常の37℃から5℃位までに下がり、代謝が通常の100分の1までになります。
代謝が100分の1になるという事は、普段の100分の1のエネルギーで生きる事が出来るという事です。
冬眠する前に食料をたくさん接種し、体に脂肪として蓄えておく事で、冬眠中はその脂肪を少しずつ代謝し、食糧のない冬を越す事が出来るのです。
仮に、リスやクマに冬眠する能力がなければ、とうの昔に絶滅していた可能性は高いです。
哺乳類の中で、冬眠する動物は、特定の種や目に限られません。
リスは齧歯目ですが、クマは食肉目です。
私は、2019年7月『人類は昔冬眠していた』というブログを書きましたが、実はヒトが所属する霊長目の中にも冬眠する種がいます。
若しかしたら、ヒトを含めた哺乳類には、潜在的に冬眠の機能があるのかもしれません。
冬眠の機能を再構築する、若しくは、冬眠する技術を開発する事が出来れば、ミハイロビッチのような白血病の患者を冬眠させ、10年後に冬眠から目覚めさせる事が可能となります。
10年後であれば、白血病も、その他の癌も治せる病気となっている可能性があります。
冒頭に記した男性は、20日以上飲まず食わずの状態であり、意識があったのは最初の2日のみでした。
この男性が生還する事が出来たのは、低体温の冬眠状態になっていたからであると説明する事が出来ます。
高齢者は、病院に入院すると、すぐに歩く事が出来なくなり、認知症も進行してしまいます。
入院により寝ているだけの生活をする事で、瞬く間に筋委縮が進み動けなくなり、それとともに脳機能も著しく低下します。
冬眠している動物は、筋委縮する事も、骨密度が減る事も、脳機能が低下する事もありません。
その理由は、筋委縮する事も、骨密度が減る事も、脳機能が低下する事も、代謝の一部であるからです。
代謝を100分の1以下にまで落とす冬眠状態であれば、それらが起こる可能性は殆どなくなります。
他にも、事故や災害等で一刻を争う状態の患者を一時的に冬眠状態にする事で治療までの時間を稼いだり、食肉用の牛を輸送する時に牛を冬眠状態にする事で代謝が進まずより鮮度の高い肉の状態を保つ事が出来たり、輸送中に暴れて怪我をしてしまう競走馬に輸送中に冬眠状態に入ってもらう等、その活かし方は多岐に渡ります。
これからの科学において、私は冬眠に注目しています。