「肺が苦しい‥だけど破れたって関係ない。足が重い‥でもまだ動く。僕は何度も挫けてきた。あの時も‥あの時も‥誰よりも挫けてきた。誰よりも悔しい気持ちになったのは、僕だ。誰よりも勝ちたい気持ちが強いのは、僕だ。」
「絶対に譲らない。絶対に、絶対に‥絶対は、僕だぁぁぁ。」
『ウマ娘プリティダービー』トウカイテイオーの言葉です。
4月17日、3冠最初のレース皐月賞が行われました。
七冠馬シンボリドルフの子として、無敗の三冠馬の期待を背負ったトーカイテイオーは、3度の骨折に苦しめられ、三冠も無敗も夢破れましたが、幾度もの骨折から復活の勝利を挙げた姿から「奇跡の名馬」と称されています。
体重500㎏にもなる馬は、足を一本骨折するだけで、走る事はもちろん、寝起きさえ出来なくなる事が多いです。
その為、馬は骨折をしたら、下手に苦しませないで安楽死させるという選択が、現在においても、ベターな選択とされています。
そのような中、3度の骨折から復活したテイオーは、まさに奇跡の名馬です。
ある評論家は「成績上の上でトウカイテイオーを超える馬は今後も出てくるかもしれない。しかし、サラブレッドとしてあれ以上に特別な馬が出てくるかと問われたら、首を縦に振る気にはなれない。そのくらい、トウカイテイオーは特別なサラブレッドだった。」と述べています。
何か批判にさらされたり、壁にぶつかったり、人間関係で苦しんだりする事は、誰にでも生じます。
その時に、批判や壁や苦しみと上手に向き合いながらも前に進んでいく人と、批判や壁や苦しみに囚われ前に進めなくなる人がいます。
心理学の用語にレジリエンスという言葉があります。
レジリエンスとは、困難や脅威等に直面している状況に対して、上手く適応できる能力の事を言います。
レジリエンスは、第2次世界大戦下のホロコーストにより、孤児となった子ども達を追跡調査する事で注目されるようになりました。
孤児達の追跡調査では、過去のトラウマから抜け出す事が出来ずにいる元孤児と、トラウマを克服し充実した人生を送っている元孤児の2通りの元孤児が存在している事が証明されました。
その違いは、ストレス等の外的圧力を撥ね返す復活力と、逆境や困難に押しつぶされる事なく外的環境に順応していく適応力にある事が分かりました。
この復活力と適応力が、レジリエンスの本質です。
あなたは、レジリエンスが高いでしょうか?それとも、低いでしょうか?
レジリエンスという概念を理解し、レジリエンスを高めていく事は、あなた自身の心を守ってくれる事に繋がります。
先月3月は、ウマ娘1周年アニバーサリーでした。
山手線やアトレ秋葉原のコラボには、全国からウマ娘男子達が集まっていました。
山手線の扉に描かれた推しのウマ娘の写真を撮る為に、何度も山手線を待ち続けているウマ娘男子の姿は、微笑ましい光景でした。
『刀剣乱舞』により女子達は歴史に興味を抱き『ウマ娘プリティダービー』により男子達は競走馬に興味を抱きました。
学校の授業等ではなく、漫画やアニメが文化を次世代に繋げていく事が、現代の文化の保存方法です。