人間万事塞翁が馬

 ある日老人の飼っている良馬が逃げました。老人は、これは不幸ではないと言いました。
その馬は良馬であったため近所の人達は、不幸な老人に同情しました。
 すると、忘れた頃逃げた馬が同じくらい毛並みの良い馬を連れて帰ってきました。
近所の人達は老人が不幸ではないと言ったことを思い出し、幸運だと騒ぎました。
これに対して老人は、今度はこれが幸運とは限らないと言いました。
 しばらくすると、老人の息子がその新しい良馬から落ちて怪我をしました。
近所の人達は、不幸だと騒ぎました。老人は、これまた不幸とは限らないと主張しました。
 それから老人の国は、戦争に突入して多数の死傷者が出ました。
しかし、息子は落馬して足を負傷していたため、戦争に行かずに生き残りました。
 最後に老人は、「何が幸運で何が不幸かは変わるものだから、安易に一喜一憂すべきではない。」と言いました。
不運が続いている人には、もってこいの名言です。