…お母さんは、昔から怒ってる理由を、何が悲しいかを、私には言わない…
…ぐっと堪えて、諦めたような顔をして、少し時間が経ったら、優しい顔に戻る…
…けど、それは決して消化できているわけではなくて、少しずつじわじわ溜まっていて、抱えきれなくなった時に、溢れ出る…
…感情が出る時は「今」起きた出来事に怒ってるんじゃなくて「今まで」の蓄積で、破裂してる…
…それに気付くまで、私はずっと、お母さんが怒る理由も、たまに1人で泣いてる理由も、ずっとわからなくて、ずっと怖かった…
……話さなきゃいけない気がする。もっとちゃんと、言葉を交わさなきゃ……

『氷の城壁』小雪の母に対する脳内言葉です。
2024年次に来る漫画3位『氷の城壁』が、2月4日最終巻が発売されると同時に、アニメ化が発表されました。
♦全人類、読め
全人類が『氷の城壁』を読めば、世界は、良い方向に向かいます。
心理学の専門家という視点から見ても「漫画の心理描写が、ここまで来たか。」と驚かされてしまいます。
★衝突する事を、避ける
☆大切な人との衝突は、避けない
相反するような2つの事ですが、私は、10代の時に、この2つを経験する事が、後の人生において、とても大切であると思っています。
結婚=幸せの形という世界観は崩れていますが、結婚している人の方が収入が高く・幸福度も高いというデータが複数存在しています。
そんな結婚ですが、結婚をしても、必ず不幸になる人がいます。
♦衝突する事を、避ける人
2人の人が、人生を共にする時、必ず衝突するタイミングが訪れます。
友人や仕事で関わる人であれば、衝突を避ける事も、賢明な選択なのかもしれません。
しかし、人生を共にするパートナーや子どもとの、衝突を避け続けていては、その関係は、必ず終わりを迎えます。
★衝突する事を、避ける
☆大切な人との衝突は、避けない
『氷の城壁』程、上記の2つを、丁寧に描いている作品を、私は知りません。
『氷の城壁』を読む事で、人生の予習と復習が出来、読んだ次の日から、世界がより良い方向に進む事を約束します。
「こっちのチーム来んなよ天童!!妖怪は、人間チームに入れないんだぞ!!」「たしかに妖怪ぽい。」
「覚ィ!!何回言わせんだ!直感だけで、跳ぶんじゃない!」
「でも俺一人の直感だけで、何点も獲ってますよ?」
「いつもそうとは限らないだろう。個人技には、限界があるんだ。」
「今が気持ち良くなきゃ意味無いですもん。」
「……。」
「天童が居ると、いちいち練習止まんだよなー‥休めていいけど。」「ていうか何か怖いよな天童。何考えてるか、わかんない感じがさ。」
…あの顔を見た瞬間から、俺は、ワンタッチで満足なんかできない…
「俺は、俺が気持ちの良いバレーがやりたいんです。」
「……点が獲れるなら、何の文句も無えよ。」

『ハイキュー』覚の子ども時代の回想です。
♦得意な事が才能であるというアドバイスは、的外れである
「得意な事が才能だ。」というアドバイスを、よく聞きます。
しかし、どの能力が役に立つのかは、状況により、変わります。
つまり、あなたの「才能」は、時と状況により、コロコロ変わるのです。
①「他の生徒の迷惑になる」と言われ、3ヵ月で小学校を退学になる
②「1人遊び」ばかりしている為、小学校から「学年を遅らせたらどうか?」と言われる
③昆虫採集ばかりしていた為、子供時代「恥」と呼ばれ続けられる
①の子どもの父親は彼を見離しますが、母親だけは息子の性格を、才能であると判断しました。
母親は、息子の為に、自宅に息子専用の実験室を作りました。
彼は、彼専用の実験室で、ヘリコプターを自作したり、ヘリウムガスで空を飛ぶ実験をしたり、好奇心の赴くままに行動をしました。
彼専用の実験室で学んだ経験が、後の電話や白熱電球の発明に繋がります。
「私は、失敗したことはない。ただ、1万通りの上手くいかない方法を学んだだけだ。」
トーマス・エジソンの物語です。
②の子どもは「1人遊び」で見せた集中力を活かし「Windows」を開発します。
「自分の事を他の誰とも比べてはならない。それは自分自身を侮辱する行為だ。」
ビル・ゲイツの物語です。
③の子どもは、自然の中で培った観察眼により、生物の理解に、革新を起こしました。
「最も強い者が生き残るのではない。最も賢い者が生き残るのではない。唯一、生き残る事ができるのは、変化できる者だ。」
チャールズ・ダーウィンの物語です。
エジソンも、ゲイツも、ダーウィンも、ある時、ある場面では問題視されていた能力が、異なる時、異なる場面において、役に立った例です。
近年の研究においては、一般的には「悪い事」であるとされている事も、時や状況により、役に立つ特性である事が、明らかになっています。
♦「協調性」がない人が持つメリット
他人と協調する事が出来ない性格は、学校や会社等の社会生活では不向きです。特に、日本社会において、この傾向は顕著です。
しかし「協調性」が低い事は、周囲からの批判を恐れない態度を生み「協調性」が高い多数の人達では、思い浮かばないようなアイデアを生み出す事があります。
さらに「協調性」が低い人は、他人との衝突を恐れない為、自分の意見を押し通すのが上手く、年収も高い傾向があります。
逆に「協調性」が高い人は、他人との衝突を恐れる為、自分だけの独自性を出す事が出来ず、年収が低い傾向にあります。
♦「自信がない人」が持つメリット
複数の研究により「自信がない人」程、他人の意見・批判等を素直に受け入れる傾向が高い事が証明されています。
他人の意見・批判等を素直に受け入れる為「自信がある人」よりも、能力が育つスピードが早いです。
さらに「自信がない人」程、世の中を歪んだ目で見ない傾向が高い為、現実に基づいた判断をする事が出来ます。
自信の低さが、自分の限界や能力不足を示すシグナルの働きを促し、そのおかげで、現実をありのままに把握する能力が高まるからであると、されています。
♦「内向的な人」が持つメリット
「内向的」な人は、他人の心を読む事に、長けている可能性が高いです。
「内向的」な人は「外向的」な人よりも、他人の観察をする時間が長いです。
これに加え、自分の内面を掘り下げる回数も「外向的」な人よりも格段に多い為、人間の心理に対する理解が自然と深まります。
複数の研究により「内向的」な人は「外向的」な人よりも、格段に他人の行動を正確に予測出来るという結果が出ています。
このように一般的には「悪い事」であるとされている事にも、それぞれ独自の「良い所」があるのです。
「悪い事」と言われた事、否、自分で思っている事を、見つめ直してみましょう。
そこには「悪い事」だけではない事が、必ず隠れています。
あなたが、輝く事が出来ないのは、その環境が、あなたの「才能」と上手くマッチしていないだけかもしれません。