「覚ィ何回言わせんだ。直感だけで跳ぶんじゃない。」
「でも、俺一人の直感だけで何点も獲ってますよ?」
「いつもそうとは限らないだろう。個人技には、限界があるんだ。」
「今が気持ち良くなきゃ意味無いですもん。」
「天童がいると、いちいち練習止まんだよなー‥休めていいけど。」
「ていうか何か怖いよな天童。何考えてるかわかんない感じがさ。」
…あの顔を見た瞬間から、俺はワンタッチで満足なんかできない…
『ハイキュー』天童の中学時代の顧問と天童の会話、天童の中学時代のチームメイトの会話、天童の脳内言葉です。
ハーバード大学の心理学者エレン・ランガーとジュディス・ローディンは、65歳~90歳までの高齢者施設に入居をしている人の自己決定権を操作する実験を行いました。
①入居者に施設が選んだ植木鉢を渡し、植木鉢の世話は施設のスタッフがやると伝えたグループ
②入居者に植木鉢を選んで貰い、植木鉢の世話は自分でやるように伝えたグループ
植木鉢の世話以外は、①②グループの入居者に対する職員の支援は、特に変えずにその後の健康状態を測定していきました。
すると、興味深い結果が生じました。
植木鉢の世話を自分でやるように言われた②グループの人達は、3週間後の測定において、植木鉢の世話を施設のスタッフがやると伝えられた②グループの人達よりも、施設での生活に対する満足度が高く、生き生きしているように見え、他の入居者との交流も盛んになったのです。
①グループの健康状態は、70%以上の人に悪化が認められました。
②グループの健康状態は、90%以上の人に改善が認められました。
さらに半年後の測定では、①グループの人の死亡率は30%②グループの人の死亡率は15%という結果も出たのです。
このように施設に入居する高齢者においても、人生においてある程度のコントロール権を得る事で、健康状態の改善や死亡率の低下が認められるのです。
これは、施設に入居する高齢者に限った話ではありません。
人の幸福度を決定する大きな要因の1つに、裁量権があります。
裁量権とは、自分の意思で物事を判断して行動する事を言います。
人生においても、仕事においても、家族関係においても、ある程度の裁量権を持つ事が、幸福度・健康状態・死亡率までも、左右させるのです。
もし、現在のあなたの人生に、仕事に、家族関係に、裁量権がないのであれば、環境を変えましょう。
「俺は、俺が気持ちの良いバレーがやりたいんです。」
「‥点が獲れるなら、何の文句も無ねよ。」
「よく読んだな。天童。」
「うん勘。」
『ハイキュー』天童と高校時代の顧問鷲匠の会話、大平と天童の会話です。