俺は俺が気持ちの良いバレーがやりたいんです

 

 「こっちのチーム来んなよ天童。妖怪は人間チームには入れないんだぞ。」「たしかに妖怪ぽい。」

 

 「覚ィ何回言わせんだ。直感だけで跳ぶんじゃない。」

 「でも、俺の直感だけで何点も獲ってますよ?」

 「いつもそうとは限らないだろう。個人技には限界があるんだ。」

 「今が気持ち良くなきゃ意味無いですもん。」

 

 「天童が居ると、いちいち練習止まんだよなー。‥休めていいけど。ていうか何か怖いよな天童。何考えてるか、わかんない感じがさ。」

 ‥あの顔を見た瞬間から、俺はワンタッチで満足なんかできない‥

 

 「俺は俺が気持ちの良いバレーがやりたいんです。」

 「‥。点が獲れるなら何の文句も無えよ。」

 『ハイキュー』天童の小学校時代のチームメイトの言葉、中学時代の教師と天童と中学のチームメイトとの会話、高校時代の天童と鷲匠監督の会話です。

 

 

 5月20日は、天童覚の誕生日でした。

 札幌のハイキュー展に行った時に、天童の缶バッジやキーホルダー等でコーディネートされたファッションでハイキュー展に来ていた女性を思い出してしまいます。

 

 私は、天童がハイキューにおいて、2番目に好きなキャラクターです。

 影山、天童、宮侑、木兎等、高校時代はチームメイトと指導者に恵まれた彼らも、中学時代には、彼らを理解出来ないチームメイトや指導者とぶつかり、皆、孤独を経験しています。

 しかし、妖怪達にとっては、孤独等、大した問題ではないようです。

 普通の人であれば孤独を避ける為、自分の思いに反していても皆と同じような言動をし、指導者に意見を言ったり等しません。

 ただ、妖怪達にとっては、チームメイトや指導者が自身の成長を妨げるのであれば、皆と協調する事にそれ程の価値を感じないようです。

 

 「俺は俺が気持ちの良いバレーがやりたいんです。」

 この言葉に出逢った時、私が過去に感じていたモヤモヤが吹っ飛んだ気がしました。

 鷲匠の言葉通り、それがチームの結果に繋がるのであれば、何の問題もないのです。

 

 そして、自分の気持ちの良い仕事が出来た時には「今日の俺120点ッ‥。」と自分自身を褒めてあげましょう。

 誰にも認められなかった天童が折れなかったのは、他でもない、天童自身が自分自身の価値を認識していたからであると思います。