「表裏一体 指で弾くコインが宙(そら)に舞う 僕はいったいどっちの結末願う 表裏一体 光輝くほど濃くなる影 ならばどこへと向かってゆく 重なった二つの未来」
『HUNTER×HUNTERキメラアント編』エンディング曲『表裏一体』の歌詞です。
長所と短所、美点と欠点、メリットとデメリットは、表裏一体です。
例えば、ケーキを食べる事で考えてみましょう。
ケーキを食べるメリットは、甘くて美味しい事です。
デメリットは、太る事です。
この原因を辿ると、同じ原因に辿り着きます。
砂糖が入っているから甘くて美味しく、砂糖が入っているから太るのです。
つまり、メリットとデメリットの出所は同じなのです。
長所と短所も、同様です。
長所としてリーダーシップがある人は、短所として強引な所があります。
優しい人は、優柔不断な所があります。
丁寧な人は、合理性や生産性に劣る部分があります。
長所と短所は出所が同じな為、短所を直そうとすると、長所まで消えてしまうのです。
能力は、心の状態に比例します。
短所を直そうとするよりも、全ての場面で、気分が良くなる考え方、言い方、行動をする事の方が重要なのです。
「自分は駄目だ」「自分には価値がない」「自分のやっている事に意味はない」等、劣等感が強かったり、自己否定が強かったり、自己肯定感が低い人は、自分より優れた人を妬み、攻撃する傾向があります。
また、自分を大きく見せようと自慢話が増えます。
さらに「どうせ自分には無理」と欠点を理由に行動に移す事をせず、自分は何もせず、他者の批判や悪口ばかりを繰り広げます。
自己肯定感が高かったり、自分に自信がある人は、自分を大きく見せる必要がない為、わざわざ自慢話をしません。自慢話をしている時間があったら、行動をしています。
アドラーの言葉に「大切なのは何が与えられたかではなく、与えられたものをどう使うかである。」という言葉があります。
この考え方を心理学では、使用の心理学と呼びます。
自分の短所や欠点、デメリットを行動しない理由にするのではなく、良い意味付けをして前向きに行動しましょう。
短所も欠点もデメリットも、長所や美点、メリットと出所は同じなのです。
そのように考えれば、短所や欠点、デメリットも使いようが出てきます。
「できない事はガン無視してこう。君の長所をさらに伸ばす。」
『呪術廻戦』五条悟の言葉です。
人生は、あっという間に過ぎていきます。
短所を直す事は最低限に止め、あなたの長所を伸ばす事に時間を使った方が有意義な時間の使い方ではないでしょうか。