兵どもが夢の跡。五稜郭で我々の夢は終わり、そして、また五稜郭から新しい夢が始まる

 

 「この線…ほかの線を突っ切ってるこの線だ…みんなわかるか?」

 「…あ。」

 「五稜郭だ。」

 「よりにもよってここか…面白くなって来たなぁガムシン。」

 『ゴールデンカムイ』アシリパと杉本、そして、土方の言葉です。

 

 

 …お金持ちの老人が、良寛和尚の下を訪れ、神妙な顔で尋ねました。「私は今80歳です。お金は十分にあるし、もう何をしたいという事もありません。ただ、1つだけ自分の力ではどうしても叶わぬ事があります。何としても100歳まで生きたいのです。何か良い方法があれば教えて頂きたい。」…

 …良寛和尚は「何かと思えばたやすい事だ。」と答えました。「もう100歳まで生きたと思いなさい。そうすれば100歳まで生きた事になる。そう思って1日生きれば、1日儲かった事になる。こんなうまい話はない。」と言って、大きな声で笑いました…

 …老人は、自分の欲の深さを悟り、その日その日を楽しく、有意義に送るようになりました…

 

 

 高齢者を健康かどうか、幸福かどうかという2つの視点で、4つに分類してみます。

 すると「健康で幸福な人」「健康だけど不幸な人」「不健康で幸福な人」「不健康で不幸な人」に分けられます。

 

 健康の為に、人生があるわけではありません。

 人生の為に、健康があるのです。

 健康はそれ自体が目的ではなく、良い人生・楽しい人生を送る為の条件の1つなのです。

 

 

 年齢を重ねるにつれ、時間が過ぎるのが速くなったと感じる方も多いのではないでしょうか?

 これに対し、子ども時代は、今程、時間が過ぎるのを速く感じなかったのではないでしょうか?

 子ども時代は、初めて経験する事ばかりで、新しい出逢いや発見が毎日のようにありました。

 

 もう少し成長をして、1人暮らしを始めたり、仕事を始めたりした当初も、新しい経験が毎日のようにあった事でしょう。

 しかし、半年程経過すると新しい経験も少なくなり、気持ちが落ち着いてくると同時に、仕事も生活もマンネリ化していきます。

 そうなると、次第に時間の流れが速くなっていくように感じます。

 

 

 つまり、大人になると時間があっという間に過ぎると感じるのは、日々の生活に新しい経験がなくなるからです。 

 若しかしたら、体感時間の長さは、思い出す事の出来る記憶の量に比例しているのかもしれません。

 では、子どもの頃のように、時間の流れをゆっくりとは言わないまでも、速く感じないようにする為には、どうすればよいでしょうか?

 

 その答えは、新しい事にチャレンジする事です。

 新しい事といっても、起業や転職・結婚等大きな事だけではなく、行った事のない場所に出掛ける・読んだ事のない分野の本を読む・新しい推しを見つける等、今日から出来る事でも大丈夫です。

 人は未経験の何かにチャレンジしている時は、強い感情が湧き上がり、それが意識に強く残る為、時間を長く感じるという仮説を私は持っています。