原因と結果のパラドックス

 私が入団したサッカーの少年団では、小学4年生になった時に、チームを2チームに分けていました。  率直に表現すると、強いチームと強くないチームです。  私は、兼ねてより疑問がありました。1人1人の能力を見ると、そこまでの差はないにも関わらず、試合をすれば大差がつき、他のチームとの試合では強いチームは勝ちますが、強くないチームはほとんど勝つことが出来ませんでした。  ある実験で、同じような能力を持つ人を集め、2つのグループに分け、1つのグループには「君達の方が、優秀なんだよ。」と伝えました。  すると、優秀であると伝えられたグループの方が、仕事の成果が向上したのです。  「悪いことをするのが不良ではなく、不良と呼ばれた子が悪いことをする。」  得てして、人々が感じている原因と結果は、逆のことが多いです。  サッカーチームの話に戻ると、「自分達は強い。」と感じているチームが強くなり、「自分達は強くない。」と感じているチームは強くなれなかったと説明することも出来ます。  また、男性はスーツを着ると発想力が上がり、交渉が上手くいく可能性が上がり、仕事の成果も上がるという実験結果もあります。  私自身もある会社で働いてきた時に、デザイン性も低く、サイズも合っていない仕事着の着用を義務付けられ、それだけで仕事に対するモチベーションが大幅に低下した記憶があります。  人が原因と思っていることが結果であり、結果と思っていることが原因であることが多いことを知ると、社会や人を見る目が2倍に拡大します。