原爆を経験し、現在の日本がある

 現在から約74年前、広島・長崎に原爆が落とされました。
 原爆による死者数は、広島14万人、長崎7万人と推計されています。
 私自身、「戦争について、学ぼう。」と考え、広島に1回、長崎に2回、足を運び、それぞれ原爆資料館を訪ね、被爆者の方の話も聞きました。
 資料館を訪ねたり、被爆者の話を聞くと、たしかに、「この悲惨な状態を、もう2度と起こしてはいけない。」という気持ちになります。
 しかし、74年経過し、その視点に加え、「悲しい。」「可哀そう。」等という視点しか、伝えない、教えない、感じないのは、些か不思議です。
 原爆が投下される以前、沖縄では、日本で唯一地上戦が行われました。
 あの小さく、人口も少ない沖縄戦による死者数は、19万人です。
 原爆の死者数に匹敵する死者数が出ています。
 これが、日本本土で行われたら、その死者数は数倍、いや十数倍に膨れ上がったことでしょう。
 このように考えると、原爆の被害者により、その被害を未然に防ぐことが出来たと考えることもできます。
 もちろん、被爆者にとっては不謹慎な話かもしれませんが、歴史とは数々の犠牲の上に成り立っていることも事実です。
 この現実を踏まえると、広島・長崎の犠牲者を「悲しい。」「可哀そう。」という気持ちだけではなく、また「戦争はいけない。」という教材にするだけではなく、その犠牲の上に現在の日本が成り立っているという感謝の気持ちを持つことができます。
 どのような出来事も、1つの視点ではなく、複数の視点を持つことが大切です。