「孤児の君が経験した苦しみは、よくわかる。オリバーツイストを読んだからね。もし、こう言われたらどう思う?」

『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』ショーンの言葉です。
♦自分の気持ちに出逢う
あなたが、あなたの仕事において、目的にしている事は何ですか?
実は、多くの人が、この質問に答えられる事が出来ません。
この質問の真意は、お金を稼ぐ・生きていく為というものではなく、あなたがあなたの仕事をする事により、誰にどのようになって貰いたいのかというものです。
私自身は、カウンセリング等の心理学の仕事をするにあたっては「自分の気持ちに出逢って貰う」事を目的にしています。
医療・福祉・心理専門職のコミュニケーション技術は、患者・利用者との相互関係をより良いものにし、より良い治療効果をもたらす事が出来ます。
しかし、残念ながら、医療・福祉・心理専門職において、表面的ではない、本当の意味でのコミュニケーション技術が高い人は、少ないのが現状です。
本を大量に読んだとしても、自分で経験をしなければ、何もわかりません。
否、大人になってからは、残念ながら、本を読む人も殆どいないのが現状ですが‥。
「君は、何を聞いても、ああ言えばこう言う。なのに自分が何をしたいのか?」
「こんな簡単な質問に答えられない。きっと答えを知らないのだろう。」

『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』ショーンの言葉です。
♦人は、自分自身の感情や気持ちが、わからない事が殆どである
➀ 個別化:利用者をパターン化せず利用者一人ひとりの生活の個別性を理解する事
② 意図的な感情表出:利用者のどのような感情も受けとめ自由な感情表出を促すように関わる事
③ 統制された情緒的関与:利用者の感情に援助者が引きずられることなく冷静に自身の感情をコントロールする事
④ 受容:利用者のあるがままを受け入れる事
⑤ 非審判的態度:最終的な問題解決は利用者自身で行なうもので援助者は利用者の考えや行動を判断せずあくまでもサポートする立場である事
⑥ 自己決定:命令的な指示はせず利用者の自己判断を促し、利用者の自己決定を尊重する事
⑦ 秘密保持:利用者に関する情報を不必要に漏らさない事
バイステックの7原則です。
注意深く話を聴く事は、相手が、どのような気持ちなのか、何に恐怖を抱いているのか、何を必要としているのか等を、認識するのに必要なステップです。
これには「感情移入」をする事が、大切です。
否「感情移入」を実際にしてはいけません。大切なのは、相手が「感情移入」をしているように、感じられるように演じる事です。
相手は、自分の感情が、はっきりわからない事が、殆どです。
また、自分の感情について、話す事自体、日本人の多くは苦手であり、あまり経験する事なく、大人になっています。
その為、ありきたりな言葉ではなく、まずは相手が感情を表出出来るように、注意深く話を聴き、まずはあなた自身が「感情移入」をしているように見せ、感情を見せていきましょう。
「君から学ぶことは、何もない。本に書いてあるからね。でも、君の話なら聞こう。僕は、君について知りたいんだ。」

『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』ショーンの言葉です。
♦自分の感情を発見し、その感情を説明出来るようになって貰う
★視覚的情報:55%
☆聴覚的情報:38%
★言語的情報:7%
「メラビアンの法則」によると、人は、他者からの情報を得る時「言語的情報」からは、7%しか情報を得ていません。
それよりも、見た目・アイコンタクト・声の大きさ等の「非言語的情報」から、多くの情報を得ています。
その為、まずは「非言語的情報」に、気をつけましょう。
「非言語的情報」により、相手の警戒心を解く所からが、スタートです。
ただ、私は「メラビアンの法則」には、懐疑的です。
これは、私の持論ですが「言語的情報」の7%という数字には「話過ぎない」という事が、隠れていると考えています。
カウンセリング等においては、相手に90%程度話をさせる事が、大切です。
人は「自分の話をしたい」生き物なので、90%としておいても、実際は70%程になります。
話術は、治療上有効なコミュニケーションにとって、極めて重要です。
★「その場合に、どのように思われましたか?」
☆「その事について、もっと聞きたいです。」
★「その気持ちに関して、もっと話してみてくれませんか?」
相手の発言が何を意味するのかを明確にする「自由回答式質問」の一例です。
「自由回答式質問」により、相手は、自分の感情を発見し、やがて、その感情を説明する事が出来るようになります。
「君は、最初の一歩を踏み出すのを恐れ、行動を起こそうとしない。」
「離れたところで、マイナス面を見ているだけだ。」

『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』ショーンの言葉です。
あなたの仕事の目的は、何ですか?