「とにかく、問うのをやめてはいけない。」
「人間は、その答えではなく、問う内容によって判断せよ。」
「重要なのは正しい答えを探す事ではなく、正しい問いを探す事だ。」
アインシュタイン、ヴォルテール、ドラッカーの言葉です。
相対性理論を生んだ男も、啓蒙主義を代表する歴史家も、現代経営学の父も、皆、問う事の重要性を主張しています。
複数のデータからも、問いの重要性は明らかになっています。
Gong.io社が複数の企業から協力を取り付け、各社の営業マンが行った商談を録音しました。
51万9,000件のデータを機械学習にかけ「トップの営業マンは何が違うのか?」を調べました。
その答えは、明白でした。
成績が悪い営業マンと比較し、トップの営業マンは質問の量が多い傾向にありました。
例えば、成功率が46%だった営業マンは、1回の商談での質問数が1~6回でした。
これに対し、トップの営業マンは、1回の商談での質問数が11~14回でした。
両者にここまでの差が出たのは、良質な問いには、メタ認知を刺激する働きがあるからです。
メタ認知は、私達に「一段上の視点」をもたらす脳のシステムです。
プレゼンの最中に「話すスピードが早すぎる」と気付いたり、料理の際に「先に根菜を似た方が時短になる」と考えたりと、自分の行動を1つ上のステージから見る思考が浮かんだ時、あなたの脳内ではメタ認知が起動しています。
仮に、メタ認知が起動しなかったら、プレゼンの途中でクライアントの反応が悪くなっても察知出来ませんし、何年経っても料理の手際は改善されません。
一段上の視点がないせいで、全体を見渡す事が出来ず、世界の小さな変化に気付く能力が失われてしまうのです。
ところが、メタ認知が働くと、私達の行動は大きく変わります。
例えば、あなたがプレゼンの練習に取り組んでいるとしましょう。
いつも通りプレゼンの練習をしていく中で「ここで、もっと要点を上手く伝えられないか?」「他に良い情報はないか?」「グラフの違った見せ方はないか?」等の問いを立てれば、仮に良い解決策を思いつけなかったとしても、あなたが注意すべきポイントには気づきやすくなります。
日常的に問いを抱く事が出来る人は、このような作業の連続で、少しずつパフォーマンスを上げていきます。
世の中は、問いに溢れています。
日常の中で、問いを抱く癖をつけましょう。
問いを抱き続ける事で、あなたのパフォーマンスが上がる事を約束します。