「なんで君は、そんなに教育に熱心なの?」
「‥どうしたんだ急に?そんなの決まってるじゃないか。人間が、自分より若い者を、許さないからだ。」
「老いも若いもかかわらず、人は生きた時間の長さに、根拠のない価値を見出す。挙句、自分では出来もしなかった無理難題に、自分がやらされた無駄な労力を加えて、自分より若い者に押し付ける。」
「授業参観を見てみろ。あれこそ、この世が煉獄である証拠だ。」
「大人は、自分達を棚に上げて、子供に強要する。他の誰よりも聡明で活発な可愛い存在であることを。」
「バカが集まり、隣にいるバカより少しでもバカに見えないようバカな見栄を張る。そんな地獄から、僕は、生徒達を救わなきゃならない。」

『ジャンケットバンク』真経津と眞鍋の会話、そして、眞鍋の言葉です。
♦「第1志望のビリ」と「第2志望の1位」どちらがいいでしょうか
あなたが、自分の子どもの進学先を考える場合「第1志望のビリ」を選択するか、それとも「第2志望の1位」を選択するでしょうか?
否、選択は子どもがするでしょうから、どちらの選択を、支持しますか?
フロリダ州の公立小学校・中学校の生徒のデータを分析した研究では、下記のような結果が出ています。
☆元々の学力が上位20%の生徒は、同じクラスに自分と同等の学力の高い同級生がいる事で、学力が上昇する
★元々の学力が下位20%の生徒は、同じクラスに学力の高い同級生がいる事で、学力が下がる
「第1志望」の学校に進学をしたとしても「第1志望」の学校において、上位20%の学力を持っていなければ、学力が高い学校に進学をした事のメリットを受ける事は、出来ないのです。
つまり、優れた友人からポジティブな影響を受ける事が出来る子どもは、元々学力が高い子どもに、限られるのです。
「世界がもっと優しければ、僕の仕事も楽になっただろう。」
「だが、現実には冗談が通じず、故に誰もが学ばなきゃならない。」
「どんな言葉で曖昧にしても、かけっこをすれば、一番は生まれる。」

『ジャンケットバンク』眞鍋の言葉です。
小学校時代、6年生の時に経験した東京への修学旅行よりも、5年生の時に経験した観音山少年自然の家への宿泊訓練の方が、私は、何倍も楽しかったです。
小学6年生の時に初めて歩いた渋谷や浅草の景色は、現在に至るまで記憶に残っていますが、それ以上に何もない山の中を歩くという宿泊訓練の方が何倍も楽しかったのは、何故でしょうか?
☆修学旅行:自分の好きな人と班を組んだ
★宿泊訓練:教師がランダムに班を組んだ
私は、班の決め方による所が大きかったと思います。
いつも一緒に遊ぶような友人と行動を共にするよりも、特に仲が良いわけではないクラスメイトと行動を共にする方が、新たな発見等があり、楽しかったりするものです。
♦受験直前、模試で80点を取れる実力を持つ「春君」と「夏君」がいます
♦志望校は、2人とも同じでしたが「春君」は第1志望にギリギリ合格「夏君」は第1志望にギリギリで不合格
♦「夏君」は、第1志望より、少し偏差値の低い第2志望に合格し、進学
★「春君」は第1志望の学校で成績が最下位
☆「夏君」は第2志望の学校で成績が1位になる
♦その後、成績や進学で、有利になるのは、どちらでしょうか?
少しでも偏差値の高い学校に通学している「春君」の方が、周囲の優れた友人からポジティブな影響を受けて、入学後の成績や進路において有利になるだろうと、考える人も多いのではないでしょうか?
このようなメリットを享受する為に、親達は、自分の子どもに、少しでも偏差値の高い学校に合格してほしいと願います。
♦後の成績や進学で有利になるのは、第2志望で1位の「夏君」
「鶏頭となるも、牛後となるなかれ」とは、真理を尽いた諺(ことわざ)です。
「お母さん、待って‥!」
「お母さん‥大丈夫‥私‥大丈夫だよ。」
「私は、スケートで勝ち負けをやりたいんだ。選手として、メダリストになりたいから。」
「難しい事は、失敗しやすいってわかってる。勝つばっかりじゃないって、わかってる‥それでも‥出来なかったねって言われても、やってみたいの。私を見てて、かっこよくなれるようにがんばるから。」
…靴を履いたら、ジャンプが跳べるわけじゃない。スケートが、私を特別にしてくれるんじゃない…
…あの時、カッコ良かったのは、スケートじゃなくて、お姉ちゃんの方だったんだ。私が、スケートを特別にするんだ…

『メダリスト』いのりの言葉と、脳内言葉です。
☆中学での数学の学力テストの偏差値が2,1~6,2高い
★中学での国語の学力テストの偏差値が3,1~6,2高い
小学校の時の県内共通の学力調査において、全く同じ点数であったとしても、学内の順位が1位であった子どもと、別の学校で順位が最下位だった子どもが、その後、中学に進学した後の、違いです。
☆順位が与える影響は、女子よりも、男子に大きい
★平均的な学力が高い学校の方が、順位が与える影響が大きい
この研究においては、上記のような特徴も、発見されました。
♦順位の影響は、長期に及ぶ
テキサス州の公立小学校・中学校の生徒300万人の行政記録情報を用いて、行われた研究が、順位の影響が、長期に渡る事を、裏付けています。
この研究は、小学校3年生の時の学力の順位が、将来の年収にまで影響する事を、明らかにしています。
★23歳~27歳時点での年収が、18万円~38万円低い
小学校3年生の時に、州内共通テストで全く同じ点数だったとしても、クラス内の順位が最下位であった子どもは、別の学校で順位が真ん中程度であった子どもと比較し、23歳~27歳時点での年収が、18万円~38万円低かったのです。
★未成年での喫煙・飲酒をする確率が高まる
☆避妊をしない性行為をする確率が高まる
★暴力行為に及ぶ確率が高まる
☆メンタルヘルスが不安定になる確率が高まる
ウィスコンシン州の3,000人の男子高校生を対象にした研究では、高校生の時の成績が下位にあった子どもには、上記のような特徴がある事が、導き出されています。
「僕がまだ新任の頃、ある女の子に、こう聞かれた。」
「せんせー、りっぱな大人ってなぁに?」
「悲しかったよ。答えられなかった自分も、立派だと思える大人が近くに見当たらないその子のことも。」
「僕は、大人を罰したいんじゃない。むしろその逆さ。立派な大人を探していたら、こんな所まで来てしまった。」

『ジャンケットバンク』眞鍋の言葉です。