国民1人に対し、1人のカウンセラー

 ある統計によると、2人に1人の人は、人生のどこかで真剣に自殺について考えるといいます。

 さらに、そのうちの10人に1人は、実際に自殺未遂を試みます。

 

 昨日、日本中を神田沙也加氏の訃報が駆け回りました。

 私は、彼女をずっと追っていたわけではありませんが、母親に頼らず、自身の実力で生きていこうとしている姿には、カッコよさを感じていました。

 

 芥川の遺言通り自殺の原因を、他者が決めつける事は出来ませんし、その原因も1つではなく複数であり、さらに現在だけではなく、過去の様々な出来事や感情、未来に対する不安等、とても複雑なものである事は間違いありません。

 SNSに代表されるような悪意のある批判等も、その1つかもしれません。

 

 報道等で取り上げられるのは、彼女の仕事へのストイックさです。

 私は、これもボディブローのように、彼女自身も気づかぬうちに、彼女自身を苦しめていたと思います。

 心の病気の怖い所は、本人も気づかぬうちに進行し、気づいた時にはかなりの重症である事が多い点です。

 

 印象的な俳優の演技と問われたら、誰を挙げるでしょうか?

 私は『ジャック』のロビン・ウィリアムズと『ダークナイト』のヒース・レジャーと答えます。

 悲しい事に、どちらも自ら命を絶ってしまっています。

 ヒース・レジャーにとって演技は仕事ではなく、人生そのものでした。

 役柄を自分に投影する事を自分の使命とし、観客に届けようとしていました。

 その為、自身の日常をハンディカメラで撮影する習慣まで持っていました。

 ロビン・ウィリアムズは「人を楽しませる事が好き。」とよく言っていましたが、その言葉自身がうつ病に苦しむ彼を縛っていた呪いのようにも感じてしまいます。

 

 仕事にストイックになる事は、大切です。

 人生のある時期には、仕事にストイックにならなければ、自由や富を掴む事は出来ないとも思います。

 しかし、人生のデフォルトをストイックにしてしまっては、気づかぬうちにあなたの心は蝕まれてしまいます。

 

 私は、国民1人につき、1人のカウンセラーをつけるべきであると考えています。

 自身が気づかぬ心の状態を、家族でも上司でもない、第三者とコミュニケーションを取る事で、気づく事が出来ます。

 そして、身体の病気同様、この考え方のズレは、早期発見が望ましいです。

 10代後半からカウンセリングを受ける事で、自身の気持ちを表現する事にも慣れる事が出来ます。

 私が考える自殺対策は、国民1人に対し、1人のカウンセラーです。