外形ばかり整えて

 ここ数年、施設、特に有料老人ホームやグループホーム等で、利用者のことを「~様」と呼ぶことが多くなってきました。
先日もある施設に訪問したら、「~様」と呼んでいました。
 利用者の名前の呼び方については、諸所あるでしょうが、その会社のコンセプト等もあるため、異論を唱えるつまりは
ありません。
 しかし、そういう施設であっても、言葉上は、「~様」と言いながら、利用者への介助がとても乱暴だったりします。
「~様」と呼び、丁寧に接しているように見えながらも、必要のない介助をし、利用者のやる気やADLを低下させたりしています。
 たとえば、自分食べる力があるのに、職員が食事介助をしたりしています。
このように、自分で出来ることを次々に奪われることで、利用者の生きようという力は衰えていきます。
 このような光景を見る度に、「~様」という言葉を掲げ、外形を整えているようにしか見えてしまいます。
また、最近は外形がきれいな施設も増えてきました。
 「外形ばかり整えて、この国は俺の育った国に似ているな・・・。」