誰もが最も好きなもの、それは自分です。
自分自身が大好きな私達は、自分自身を高く評価してしまう傾向があります。
自身の車の運転技術を0点から100点で評価をしてもらうという実験があります。
すると、アメリカの学生の93%、スウェーデンの学生の69%が自分は平均以上の技術を持っていると答えました。
また「どれくらい安全運転をしていますか?」という質問に対しては、アメリカの学生の88%、スウェーデンの学生の77%が「普通の人より自分は安全運転をしている。」と答えました。
この返答が客観的に正しいかというと、正しくないと答えざるを得ません。
日本において、最も自動車事故が多いのは85歳以上の高齢者であり、次に多いのは19歳以下の若者です。つまり、大学生が該当する年齢層は、自動車事故を起こす可能性が高いのです。その証拠に、自動車保険は、10代や20代の保険料が高く設定されています。
ちなみに、日本の自動車事故の半数以上は高齢者による事故であり、最も自動車事故が少ないのが30代です。そう考えると、自動車保険の保険料が、何故40代や50代の方が安く設定されているのか不思議に感じます。
それはさておき、私達に自己評価をさせると、多くの場合自惚れた答えが返ってくることが理解出来ます。心理学では、これを平均以上効果と表現しています。
この傾向をあらかじめ知っておくことで、自身の判断の歪みを修正することが出来ます。