大きすぎる才能は、時に成長を阻害する

 今シーズンのムバッペは、どこか伸び悩んでいるように感じます。

 カウンターから独走して点を獲ることは出来ても、戦術の中で崩したり、自分が組み立てに加わる等の工夫が少ない為、得点のバリエーションが少なく感じてしまいます。

 ポグバは、相変わらず、1つのプレイだけを切り取ればスーパーな時もありますが、90分を通じてのパフォーマンスレベルが安定せず、自分のやりたいようにやっているだけに見えてしまいます。

 また、ミランのケシエやアーセナルのトーマスは、1人で守ることが出来、1人でゲームを作ることも、ボールを運ぶことも出来ます。

 しかし、彼らが継続して活躍をし、タイトルを獲得し、1つの時代を作ることは出来ないのではないかと感じます。

 大きすぎる才能は、時に成長を阻害します。

 それは、深く考えなくても、敵を抜くことが出来、点を獲ることも出来てしまうからです。人は誰しも、「今出来ているからいい。」と感じてしまうものです。ただ、それだけでは、どこかで行き止まりとなってしまいます。

 ビジネスにおいても、同様のことがいえます。私は、カード会社や証券会社、保険代理店等が実施し続けてきた手数料で稼ぐというビジネススタイルは、将来淘汰されると感じています。

 しかし、カード会社や証券会社、保険代理店等が、現在のビジネススタイルを変えることは難しいです。

 それは、今のビジネススタイルで多額の手数料収入があるからです。才能と同様、考えずとも、お金が入ってくる環境にいると、人はそれ以上を考えることが出来なくなります。

 高学歴ばかりのはずの銀行から画期的なビジネスが出てこず、いまだに自慢げにティッシュを配っている所からも、上記の事実が証明されます。

 何事も表裏一体です。何かの分野で成功する上で、最も必要なのは才能です。

 しかし、才能が大きいとことが、時にマイナスに働くこともあります。

 フットボールファンとしては、大きすぎる才能を持つ選手達が、才能の一歩先へ行く姿を観たいものです。