『ハイキュー』は終章に入り、プロ編が展開されています。
プロ編でも、『ハイキュー』はらしさを失わずに、スポーツの本質を見事に描いています。その本質とは、「努力だけではプロにはなれない。」という現実です。私が、『キャプテン翼』を読み、がっかりしたことの1つに、誰もがプロになっていることがありました。もちろん、現実はそんなに甘くありません。
『ハイキュー』では、高校時代の主人公のチームのキャプテンも、エースも、プロになっていません。また、人気投票で上位を占めるキャラクターもプロになっていません。ある高校の、あるチームの中で活躍できたとしても、それは、そのチームという環境だから活躍できただけであるという現実も、見事に描かれています。
そのチームを抜けても、1人で、どこでも、誰とでも、自分の武器を発揮することができる妖怪達だけがプロとなることが許されます。それを示す1つに、高校時代の作中では、あまり登場しなかったが、ポテンシャルが高い選手は、プロとなっている選手がいます。
「そこから先は、妖怪達の世界。」人間と妖怪の壁を、きちんと描いています。「気持ちわりい‼」妖怪たちの活躍を観た、高校時代副キャプテンの言葉に、妖怪達の世界が凝縮されています。あるレベルを超えた「気持ち悪い。」は、誉め言葉となります。