「心がいつもマイナスの状態だと、カビが生えてしまいます。心のカビを防止するには、何でもいいから身体を動かし、汗を流すことです。」
ジョセフ・マーフィーの言葉です。
身体を動かす事が、身体に良い事は、承知の事実です。
さらに、ここ数年、身体を動かす事が、身体以上に、脳や心に良い事も、知られてきました。
しかし、身体を動かす事が何故、脳や心に良いのでしょうか?
運動不足の人は、うつ病になる確率を44%、認知症になる確率を40%、病気で死ぬ確率を50%上昇させています。
不安による病気を抱えたアメリカの大学生を対象に、くじ引きでウォーキングやランニングのどちらかを選び、疲れない程度に週数回、各20分ずつに渡って実施したという実験があります。
結果は、ウォーキングをした生徒も、ランニングをした生徒も、不安感が軽減しました。
その効果は、運動をした直後に実感する事が出来、その後も消える事なく、1週間程継続しました。
では、ウォーキングとランニング、どちらの運動をした生徒の方が、より高い効果を実感する事が出来たでしょうか?
答えは、ランニングをした生徒です。
不安を軽減したいのであれば、身体にある程度の負荷が掛かる方が、効果は高いです。
不安障害の症状が始まると、心拍数と血圧が上昇します。
脳は、何か悪い事が起きるはずだと解釈をして、心臓の鼓動が激しくなり、身体が「闘争か逃走か」の態勢を整えます。
これが、不安やストレスに身体が晒された時の一連の流れです。
ここで、あなたがランニングをして何事もなく走り終えたとしても、やはり動悸は激しくなります。
しかし、走り終えた時には気分は穏やかになり、脳内ではエンドルフィンとドーパミンと呼ばれる神経伝達物質が放出されて快感を覚えます。
つまり、身体を動かす事で、心拍数や血圧が上がっても、それは不安やストレスの前触れではなく、良い気分をもたらしてくれるものだと運動が脳に教え込む事が出来るのです。
これが、身体を動かす事が、身体だけではなく、脳や心に良い理由です。
運動をしなければ「心拍数や血圧が上がる=危険」と脳や身体は認識し続け、その先には心が崩れてしまいます。
運動をする事で「心拍数や血圧が上げる=快感」と脳や身体は認識し続け、その先には余裕のある心が育っていきます。
さあ、今日も、身体を動かしましょう。