子育てを科学する2

 思春期に親と積極的に関わりを持った子は、その後の恋愛が上手くいく可能性が高いというデータが出ています。

 思春期に親と関わるという事は、親と衝突する事を意味します。

 身体は変化し、社会からの期待も大きく変化していく中、気持ちは追いつかないという思春期の子と最も近しい関係にある親が関わると、衝突します。

 これは近しい関係だからこそ、起こる衝突です。

 

 私は、思春期の苛立ちに意味はないのかと考えていましたが、この実験結果から思春期に親と衝突する事は、その後の恋愛において恋人と衝突する練習という役割があると考える事が出来ると感じています。

 友達とは表面的に関わっているだけで事足りますが、恋人ととなると必ず衝突する場面に遭遇します。

 たしかに、私が10代後半の時、クラスの中では明るいキャラクターだと思っていた女性が、いざ恋人関係のようになると、突然精神的に危うい部分が顔を出すという場面に複数回遭遇しました。

 話を聞くと、いずれも家庭環境に問題を抱えており、親と衝突する事はもちろん、関係を上手く構築出来なかった為、人とどのように深く付き合っていけばいいのかわからないというような事を言っていた記憶が残っています。

 

 「腹を割って話し合うというのは、骨の折れることだな。」

 『無職転生~異世界行ったら本気だす』ルイジェルドの言葉通り、腹を割って話し合う事は、骨の折れる事です。

 しかし、そこから逃げていては、親でも、恋人でも、良い関係を構築する事等出来ません。

 結婚に向かない人としても、問題から逃げる人、つまり人と腹を割って話す事が出来ない人が挙げられています。

 

 思春期に親とコミュニケーションを取る子も、子と衝突する親も、どちらもその瞬間は嫌な気持ちになるかもしれません。

 しかし、その後の子の恋愛関係において、その衝突はとても大切な意味を持っています。

 時に、パートナーは、出身大学よりも、入社した会社よりも、保有している資格や資産よりも、子どもの将来を左右する存在となります。

 思春期の子との衝突を、親は「これは将来良いパートナーを持つ為の投資だな。」等と余裕を持ち、考える事が賢明です。