「怪異ってのは人間の信仰で、できてるようなもんだからね。吸血鬼がどうして最強の怪異なのか、わかるかい?それは誰もが吸血鬼のことを最強の怪異だと思っているからだ。怪異は周囲の認識通りに現れる。周囲の期待通りに振るまう。」
「子供が親の期待通りに育つとは限らないだろう?子供だって親に期待するんだからさ。お互いの期待値がうまく噛み合わず、ズレてしまったら、とんでもない化物に成長することだってある。」
『化物語』忍野の言葉です。
あるクラスの教師に、新学期優秀な生徒に〇をつけた名簿を渡しました。
1年後その生徒は、予想通りに優秀な成績を修めました。
しかし、優秀な生徒は本当に優秀であったわけではなく、実験者が適当に〇をつけただけの生徒だったのです。
教師が優秀であると信じ関わり、生徒も教師の期待に答えようと勉強する事で、優秀でもなんでもない生徒が1年後には優秀な生徒に育つ、これをピグマリオン効果と言います。
これは、子育てにおいても同様です。
親の期待が、子どもの成績を左右します。
子どもの学力に影響を与える要因として、子どもの才能を除外すると、学校の環境、家庭内の環境の2つが挙げられます。
学校の環境は良いが、家庭内の環境が悪い。
学校の環境は悪いが、家庭内の環境が良い。
果たして、どちらの環境に置かれた子の成績が良かったでしょうか?
答えは後者、学校の環境は悪いが、家庭内の環境が良いです。
子どもの学力を考える場合、学校の質よりも、親の質の方が影響が大きいのです。
レディング大学が3,530人の生徒と親を対象に、子どもの成績と親の期待値の相関関係を調べた5年に渡る追跡調査があります。
結果は、親が適度な期待、つまり、子どもが少し正しい努力をすれば手が届くような期待をすると、子どもの成績は上昇しました。
対照的に、親が過度な期待、つまり、子どもが正しい努力をしても決して到達出来ないような期待をすると、子どもの成績は下降していきました。
この結果を見ると、中学生になると、小学生の時に勉強も運動も出来なかった人が不良となる事も頷けます。
親が、子どもに期待するのは、当然の事です。
むしろ、親が子どもに期待をしないと、子どもが成長を遂げる事は難しくなります。
ただ、忍野の言葉通り、子どもも親に期待をしています。
それぞれの期待がズレる事は、当たり前です。
大切なのは、ズレている事を互いに認識していく事です。
そして、互いに認識しながら、互いの期待を、少しずつ修正していけばいいのです。
その中で親は、過度な期待をするのではなく、適度な期待をする事が、科学的に実証されている子どもの成績を上げる期待の取り方となります。