小さきキャプテンが繋ぐ未来2

 セリエA、アタランタVSナポリの両キャプテン、パブゴメスとインシーニエは、ともに160㎝程の小柄な選手です。

 20年以上前のセリエAを知る者として、小さき両キャプテンが、チームの中心となり、チームを引っ張るようになる未来は、想像出来ませんでした。

 パブゴメスは、現代フットボールにおいては、異質な選手です。

 現代フットボールは戦術やポジショニングが細分化されています。

 たとえば、センターバックやサイドバックにもゲームを作る技術が求められますが、それはそのポジションにおいてという意味です。

 つまり、戦術やポジショニングが細分化されるということは、それだけチーム内にルールが生まれます。必要な時に、必要な位置にいることも、フットボールにおいては重要なファクターです。

 しかし、パブゴメスにはポジションの概念がないかのように、自由に動き回ります。

 フォワードであるにも関わらず、ディフェンスラインまで下がりパスを繋ぎ、ゲームをコントロールし、ラストパスも出し、シュートも打ち、チームがピンチの時には最終ラインまで下がり守備をします。

 現代フットボールにおいて、これだけ自由に動き回る選手を、久し振りに観ました。

 チームを救うことは、点を獲ることだけではありません。

 ピンチを防ぐことも、リズムを作ることも、ボールを運ぶことも、チームを救うことです。

 アルゼンチン人の小さきキャプテンに注目しています。