常識という餌をバラ撒けば、大衆はワンサカ食いついてくる。食いついた魚は、片っ端から釣りあげられ、商売の材料にされるのさ。もっと先を読めば、その常識をバラ撒いたヤツがいる。その常識で一儲けを企む国や企業だ5

 

 「金を掘ったヤツに、金持ちはいない。」

 「つまり‥良い株を探すことは、金を掘ることと同じ‥。」

 「そうだ。円安で輸出関連が上昇する。値上がりをもっと見込んで買いに走る。しかし、スコップを担いで山に登ったのでは、もう遅い。良質な鉱脈は、すでに掘り尽くされているのだ。円安による輸出好調で、一番儲けたヤツは誰か?」

 

 「それは、円高の時に輸出関連を買ってたヤツ。つまり、円高で不振の輸出株がボロ株と言われ、誰も見向きもしない時、そのボロ株を買い込んでせっせと仕込んでたヤツ。西海岸は近い将来、飛躍的に発達すると確信を持って、鉄道を敷いた人が莫大な利益を手にできたのと同じだ。」

 

 『インベスターZ』神代と財前の会話、そして、神代の言葉です。

 

中途半端な「結果」は、出したくない!ならば、“減らす達人”を ...

 

 

 

 預金や投資信託等の資産運用、住宅ローンの返済等をする場合「金利(利率)」を使った計算を行う必要があります。

 

 先日、会社の口座を作っている銀行の方と話をする機会があった為「金利」に関して、質問をしてみました。

 しかし、誰もが知っている事以上の知識はない上に、10,000,000円を預けても「金利」が50円しかつかない状況を改善しようという意識すらない様子に、ガッカリしてしまいました。

 

 

図でわかる複利の凄さ!投資で最大限に複利効果を得るためのコツとは

 

 

 「金利」を計算するのに必須となるのが「数列」の知識です。

 「数列」とは、読んで字の如く、数を並べた列の事を言います。

 

 たとえば、1・2・4・8・16・32という「数列」があります。

 「数列」の最初の数を「初項」と呼び、上記の「数列」は次の数になる度に、その値が2倍になっていきます。

 このように一定の数を掛けていく事で出来る「数列」を「等比数列」と呼びます。

 

 

 上記のグラフのように、元金100万円を「年利」10%の「複利」で運用した場合を考えてみましょう。

 「年利」10%とは、1年後に元金の10%が「利息」として付く事を意味します。

 「複利」とは「利息」が元金に組み入れられ、それに基づいて、次の年の「利息」が決まる方程式の事です。

 

 1年ごとの資産額を「数列」にすると「初項」100万円「公比」1,1の「等比数列」となります。

 

   初年度:100万円

    1年後:110万円

    5年後:160万円

     10年後 :260万円

   30年後:1,750万円

 

 前の年までの「利息」にも、次の年の「利息」が付く為、年を重ねる度に「利息」が膨れ上がっていくのです。

 

 

 これに対し、上記のグラフの青い部分である「単利」の場合には、同じ元本100万円でスタートをしても、30年後には400万円にしかなっていません。

 「複利」で運用した場合は1,750万円である為、その差は、1,350万円にもなります。

 

 

 

 この「複利」の魔法の攻撃を逆に食らってしまうのが「ローン」です。

 特に「住宅ローン」が、その典型でしょう。

 

 「住宅ローン」は、住まいの購入時に、銀行から受ける「融資」です。

 多くの人が「住宅ローン」を利用して、家を購入しています。

 住宅は、数千万円~数億円単位となる為、返済期間は最大35年と長くなります。

 長期的にみると、近年の「住宅ローン金利」は、低い水準であり、ローンも組みやすい状況にあります。

 

 

 しかし「住宅ローン」を組んで家を購入した場合、最も喜ぶのは、不動産会社ではなく、銀行である事は、頭の片隅に入れておきましょう。

 上記のグラフの「複利」で得る部分の利益が「住宅ローン」を組んだ瞬間から銀行の利益となるのです。

 1000万円を預けていても50円しか「金利」を払わないくせに「住宅ローン」からは、その何百倍もの利益を得ている事を考えると、私には銀行は詐欺集団に見えてしまいます。

 

 勿論、住まいは、その人の幸せが何なのかと直結する為「住宅ローン」の全てが悪と言う事は出来ません。

 「資産」の観点から見た場合「住宅ローン」は悪です。

 しかし、家族と一軒家で暮らす事を夢見ているのであれば「住宅ローン」は悪ではありません。

 

 

 大切なのは、自分の頭で考える事。

 生涯の殆どを「住宅ローン」に縛られ、生きていくというライフスタイルが良いのであれば、それも良し。

 そのようなライフスタイルが嫌であると感じるのであれば、勉強をし、お金を稼ぎ、増やしていく事と向き合うしかありません。