必要な時にそこにいてくれたという事実は、ただそれだけのことで、何にも増してありがたいものだ

 

 「必要な時にそこにいてくれたという事実は、ただそれだけのことで、何にも増してありがたいものだ。」

 『化物語』戦場ヶ原ひたぎの父の言葉です。

 

 

 男女の関係が終わるのは、重大な問題が起きた時ではなく、その問題を男性が軽く考えている事に、女性が気付いた時です。

 

 結婚生活を円満にするコツは、感情を示す時、まず最初の一言を共感から始める事です。

 特に男性がやりがちなのが、いきなり助言をしたり、パートナーを怒らせた人をかばったり、話題を変えたり等という反応です。

 パートナーが望んでいるのは、ただ共感してもらう事です。

 最初に共感の一言を掛け、黙って話を聞き、最後に「大変だったね。」とねぎらいの言葉を掛ける。これが話を聴くという事です。

 

 

 結婚をしても必ず幸せになるわけではなく、結婚をしないという選択も尊重されるべきです。

 結婚に向いていない人が結婚をすると、ほぼ100%の確率で不幸になるという研究がオークランド大学にて行われました。

 この研究では、対人関係が苦手な人が結婚すると、幸福度が著しく下がるという結果が出ました。

 対人関係でのトラブルは、誰にでも生じます。結婚相手であれば、尚の事避けて通る事等、不可能な出来事です。

 その時に対人関係が苦手な人は、そのトラブルに向き合わずに回避する傾向にあります。

 トラブルが生じた時に、パートナーと向き合う事が出来ない人は、結婚をすると幸福度が著しく低下し、その為、結婚も長続きしません。

 

 対人関係でのトラブルが生じた時に、あなたやパートナーを助けてくれるのが、共感の力です。

 共感は、身体を癒してくれる効果がある事も証明されています。

 脳が共感を感知すると、迷走神経に信号を送り、心拍数を低下させるとともに、血圧も低下させます。

 共感は、私達の身体と心をリラックスさせてくれる魔法の力なのです。

 

 

 人は、それぞれ異なる価値観や動機、欲求等を持っています。

 この異なる価値観や動機、欲求等を対立させる事なく、互いに理解しながら生活を営んでいく為に不可欠な能力が共感です。

 

 

 新生児の赤ちゃんにも、共感は効果絶大です。

 生後28日未満の新生児は、とにかく手が掛かります。

 産後うつ病を発症する人は、10%前後と言われていますが、仮に新生児の世話を母親1人がほぼ行う事を考えたらこの数値は50%程になってもおかしくないのではないと感じてしまいます。

 「子どもを1人育てるには、村中の人が必要。」ということわざがある程です。

 それでも、赤ちゃんの立場から考える事で、長時間の抱っこや1時間毎のオムツ交換、理由もわからない大泣きに対しても、イライラを軽減させる事が出来ます。

 

 

 共感。

 パートナーや子育てに限らず、仕事や人生等、あなたが関わる全ての出来事に対して、不可欠な能力であるとともに、この能力を手にすれば魔法を使えるかのごとく毎日が幸福に満ちた生活となります。