恋愛が長続きするコツって、お互いに尊重して譲り合うことだけど、仕事が人生の大部分を占めてる人間同士だと難しいよ。譲り合える程度なら、それまでの才能ってことだし

 

 「恋愛が長続きするコツって、お互いに尊重して譲り合うことだけど、仕事が人生の大部分を占めてる人間同士だと難しいよ。譲り合える程度なら、それまでの才能ってことだし。」

 「シビアですね。でも、女優の結婚が難しいのは、まさしくそこですね。才能がある男ほど、妻に対して支え役を要求するもんですし。ぼくは、佐藤マリエが結婚して仕事控えて、家事や子育てに専念するって発表したときは絶望しましたよ。」

 「今は何時代だって訊きたくなるよね。まあ平良くんと清居くんのとこは、そのパターンじゃないけど、ひとつ屋根の下に天才がふたりいるってのはきついし、もし駄目になったとき清居くんを支えるのは、ぼくたちだ。調子のいいときは、稼がせてもらうんだから、調子が悪くなったときに支えるのは当然だし、その心構えがないやつは、ぼくの事務所にはいらない。」

 『美しい彼 番外編集』社長とマネージャーの会話です。

 

 

 私が『ハイキュー』プロ編を観ていて、ホッとした事の1つに、どのキャラクターも子どもを持っていない事があります。

 多くの作品が数年後と時間を超えた展開をする場合、主人公や主要なキャラクターが結婚していたり、子どもが出来ていたりしていました。

 私は、子どもの頃から、この展開にがっかりしていました。

 「人生を懸けていた末の結果が、そんな普通の展開なのか」と。もちろん、実現する世界の話であれば何の問題もありませんが、私が夢見た世界のキャラクター達が、そんな普通の人生を歩んでいる事に、どうも納得が出来ませんでした。

 

 結婚し、子どもを持つと、親の時間のほとんどは子どもの為に使う事になります。

 特に新生児期等は、一瞬でも目を話すと死んでしまうのではないかと思う程弱い存在であり、可愛いと思う時間が短いと感じる位に親は翻弄されます。

 もう少し、自分で出来るようになってから生まれてきてくれよと願った親も少なくないはずです。

 私は、特別な才能を持った人達は、子どもを持つという方法以外の形で、その特別な遺伝子を社会に残していくべきではないかと考えています。

 もちろん、子どもを持つという選択をする事も尊重しますが、その時間と労力を特別な才能の為に使う事が社会を発展させるのではないかと信じています。

 『ハイキュー』プロ編から、私と同じ事を『ハイキュー』の世界観でも描いてくれていると勝手に感じ、益々『ハイキュー』を好きになってしまいました。

 

 

 「何より、家族と一緒にいる時間は、とても大切なものだ。」 

 …そして、無くして初めて気づくんだ。その時間は、人生の中で、思ったより、ずっと短いと…

 『アトワイトゲーム』マルコの言葉と脳内言葉です。

 

 赤ちゃんを連れていると、行く所が制限されます。

 これまで仕事をし多く稼ぐ事が自分を支えていたのに「仕事が出来ていいよね。」と仕事をしても褒められなくなっていきます。

 家事や子育てを手伝おうとすると「手伝うって、どういう事?」と怒られます。

 親、特に夫は八方塞がりです。

 それでも、子どもがいない時には感じる事が出来なかった喜びを多く感じる事が出来ます。

 

 子どもが出来る=幸せという価値観を、一旦崩してみてもいいと思います。

 子どもがいる事により、出来なくなった事を、表現してみてもいいと思います。

 そして、子どもがいる事により、感じる喜びも、表現してみてもいいと思います。